研究分担者 |
神藤 平三郎 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (80138966)
白木原 康雄 国立遺伝学研究所, 遺伝情報研究センター, 助教授 (20150287)
箱嶋 敏雄 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイセンス研究科, 教授 (00164773)
山崎 俊夫 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (60273710)
石井 俊輔 理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 主任研究員 (00124785)
水野 猛 名古屋大学, 農学部, 教授 (10174038)
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配分額 *注記 |
113,600千円 (直接経費: 113,600千円)
1997年度: 18,600千円 (直接経費: 18,600千円)
1996年度: 26,000千円 (直接経費: 26,000千円)
1995年度: 36,000千円 (直接経費: 36,000千円)
1994年度: 33,000千円 (直接経費: 33,000千円)
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研究概要 |
蛋白質による特異的なDNA認識機構を解明するために原がん遺伝子産物のMybのDNA結合ドメイン,酵母のリン酸代謝系の転写因子PHO4のDNA結合ドメイン,複製終結点結合蛋白質Tus,チミンダイマー除去修復酵素T4エンドヌクレアーゼV,インターフェロンに応答する転写因子IRF-2と各々の特異的なDNAとの複合体の立体構造をNMRやX線で解析した。DNAの塩基配列を認識する蛋白質においてはヘリックスがDNAの大きな溝に配置して,ワトソンクリック型水素結合を壊すことなくヘリックスからアミノ酸が突き出て塩基配列を主に水素結合で認識していた。しかし傷ついたDNAを認識するときにはDNA二重らせんのワトソンクリック型水素結合を壊して認識していた。これは蛋白質による正常なDNAの塩基配列の認識と異常なDNAの認識の違いによるだろう。塩基配列特異的に結合する蛋白質はDNAと結合していないフリーの時には蛋白質中にフレキシブルな領域があり,DNAと特異的に結合するとフレキシブルな領域が固定化され特定の構造を取る例もNMRによる動的構造の解析で判った。 さらにホリデー接合を認識する酵素RuvC,大腸菌核様体形成に関与するH-NSのDNA結合ドメイン,大腸菌RNAポリメラーゼαのC末ドメイン,大腸菌プリン生合成のリプレッサーPurRのDNA結合ドメイン,大腸菌の浸透圧応答転写因子OmpRのDNA結合ドメイン,大腸菌リン酸レギュロン制御転写因子PhoBのDNA結合ドメイン,ヒロのテロメア結合タンパク質TRF1のDNA結合ドメイン,ヒトの基本転写因子TF-IIEβのN末ドメインの立体構造をNMRやX線で解析し,特異的なDNAとの結合様式を議論した。
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