研究課題/領域番号 |
06276207
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
饗場 弘二 名古屋大学, 理学部, 教授 (20025662)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1994年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | 転写制御 / 転写活性化蛋白質 / CRP / cAMP / lacプロモーター / RNAポリメラーゼ / ヘパリン / 転写複合体 |
研究概要 |
大腸菌CRPはlac P1 promterにおいてRNA polymeraseと相互作用、およびDNA bend等を介したDNA構造変化を起こすことにより、転写開始複合体を形成させ、転写を促進させる。CRPは堅固に転写開始複合体中に含まれていることから、その構造の維持や安定性及び、それ以降の開始反応にも寄与していることが予想されていたが、その詳細は未解決であった。CRPによる転写活性化の分子機構に関してその作用ステップを明確にすることを目的として、open complex形成以降におけるCRPの役割をopen complexから特異的にCRPを除去することによって解析した。 高濃度heparinをCRP依存open complexに添加することにより、CRPを特異的に除去することに成功した。その結果生じるbinary complexの性質を調べた結果、この複合体は安定で、構造的にもRNA polymeraseとP1 promoterとの結合様式に大きな変化がなかった。さらにこの複合体は十分に転写を開始、伸張させる活性を保持していた。以上の結果はCRPはopen complex形成以降における転写開始反応に必須でないことを明確に示している。即ち、CRPはlac P1 promoterにおいてopen complexを形成するまでのステップに寄与することで転写を活性化しているとその作用点が限定された。
|