研究課題/領域番号 |
06277201
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
澤田 賢一 北海道大学, 医学部, 講師 (90226069)
|
研究分担者 |
高橋 恒夫 北海道赤十字血液センター, 研究部, 部長
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 造血幹細胞 / CD34 / 末梢血 / in vitro増幅 / in vivo増幅 / 幹細胞移植 / 無血清培地 |
研究概要 |
末梢血幹細胞移植(PBSCT)は、造血器悪性腫瘍のみならず、化学療法に感受性を有する固形癌に対しても根治を目的とした超大量化学療法の施行を可能とする有力な方法である。自家PBSCTや同種PBSCTにおいてCD34+細胞の純化は極めて重要な意義を有する。前者では末梢血に混在する腫瘍細胞の除去、後者ではGVHD抑制のためのT細胞除去であり、両者に共通する意義としてin vitro増幅にはCD34+細胞の純化がほぼ必須である。基礎研究および臨床応用を目的としたCD34+細胞のlarge scaleでの純化には既存のいくつかの方法があるが高価で煩雑であり、また、純化効率についても満足すべきものでなく実用的とは考えがたい。この観点から我々は、CD34+細胞の研究の進展と臨床応用を目的として既存の方法にこだわらないCD34+細胞純化法の開発を検討するとともにCD34+細胞のin vitro増幅における基礎検討を行なってきた。本年度の研究により以下の点が明かとなった。 1)ヒト末梢血CD34+細胞のin vitro増幅に及ぼす造血因子(G-CSF、GM-CSF、IL-3、IL-6、SCF)の効果を検討し、各造血因子の増幅における意義、各分化段階の幹細胞の増幅率を明らかにした。 2)in vitro増幅においてある種の造血抑制因子(IFN-α)がapoptosisを介して抑制的に働くことを明らかにした。 3)同種PBSCTを念頭において、G-CSFのin vivo投与による末梢血幹細胞採取の効率化の条件設定を明らかにした。 また、下記の点について進展がみられている。 4)ナイロンウ-ルを用いた付着細胞除去の効率化・迅速化(平成7年の日血総会で発表予定)をもとにしたCD34+細胞純化のlarge scale化と経費削減。 5)4)によりlarge scaleによるCD34+細胞純化効率:純化率98.4〜98.8%、回収率43.6〜43.8%、所要時間約4時間、経費約10万円でありさらに改善中である。
|