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遺伝的腫瘍を用いた器官分化の可変性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06278206
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

庄野 邦彦  東京大学, 教養学部, 教授 (60050457)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1994年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワード遺伝的腫瘍 / 器官分化 / rol / タバコ / Agrobacterium rhizogenes / トランスジェニック植物
研究概要

遺伝的な要因で腫瘍を形成するタバコF1植物(Nicotiana glauca x N.langsdorffii)の片親である N.glaucaに存在し、Agrobacterium rhizogenesのrol遺伝子と相同な遺伝子であるNg rol遺伝子がF1植物で腫瘍特異的に発現していることを既に報告している。本研究では、タバコのF1雑種植物にNg rol遺伝子を導入したトランスジェニック植物を作り、遺伝子機能を検索すると共に、遺伝子発現の時間的経過、空間的分布から腫瘍形成や器官分化との関係を明らかにするために下記の実験を行なった。
1)Ng rol遺伝子のプロモーター領域と GUS遺伝子をつないだキメラ遺伝子を導入したF1植物のトランスジェニック植物を実験材料に用いた。
2)正常形態のトランスジェニック植物の葉、茎、根と腫瘍組織の GUS活性を比較したNg rolBでは正常形態の組織では殆ど活性が認められず、Ng rolCでは根、茎で活性は認められたが腫瘍組織の活性と比較すると弱いものであった。Ri rolも同様だった。
3)プロモーター解析の結果、Ng rolB,Ng rolC遺伝子ともに、Ri rol遺伝子のものに比べて全般的に活性は弱いが、基本的には差異は認められなかった。
4)齢のすすんだ植物の茎や根に自然に生ずる遺伝的腫瘍に、腫瘍形成のごく初期から強い GUS活性が認められた。
5)in vitroの腫瘍誘導系で葉の切断処理による GUS活性の変動を組織化学的活性染色で経時的に調べたところ、Ng rolBは細胞分裂とNg rolC組織化と関連して変動していた。これらの結果はRi rol遺伝子の結果と基本的には同じであった。
6)以上の結果から、Ng rol遺伝子のプロモタ-は進化の過程で、活性は減少しているがRi rolの機能を維持していることを示している。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Aoki,S.,Kawaoka,A.,Sekine,M.,Fujita,T.,Shinmyo,A.and Syono,K.: "The sequence of cellular T-DNA in the untransformed genome of Nicotiana glauca x N.langsdorffii" Mol.Gen.Genet.243. 706-710 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Fujita,T.,Kouchi,H.,Ichikawa,T.and Syono,K.: "Cloning of cDNA for genes that are specifically or preferentially expressed during the development of tobacco genetic tiunors" Plant J.5. 645-654 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Syono,K.and Fujita,T.: "Habituation as a tumorous state that is interchangeable with a normal state in plant cells" Int.Rev.Cytol.152. 265-299 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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