研究課題/領域番号 |
06280207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊庭 英夫 東京大学, 医科学研究所, 客員教授 (60111449)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
1996年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1995年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1994年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | v-src / レトロウィルスベクター / AP-1 / 軟骨細胞 / 細胞分化 / Fra-2 / 初期発生 / MAPキナーゼ / 転写制御因子 / トランスフォーメーション / 発癌遺伝子 / 遺伝子導入 / トランスドミナント変異体 / ニワトリ胚 |
研究概要 |
v-srcをはじめとする種々の癌遺伝子(v-fps、v-yes,c-Ha-ras,活性化raf等)でトランスフォームした細胞では、内在性AP-1の活性化がおこっており、これがトランスフォーメーションに必須であること、このAP-1の活性化はその構成成分の1つFra-2タンパク質の発現量増大とリン酸化に由来することを平成7年度までに示してきた。本研究では、「これらのトランスフォーム細胞内ではMAPキナーゼが活性化していて、それによりFra-2はそのC端側の複数箇所のリン酸化を受けて転写の負の制御因子から正の制御因子へと変換される。リン酸化Fra-2はfra-2プロモーターそれ自身にも作用して正の自己制御によりその発現量を増大させてさらに内在性のAP-1を活性化させる」との結論を導き出した。また個体レベルでのAP-1の腫瘍形成の標的特異性の決定機構解析の為にニワトリ初期胚の任意の限局された領域に外来遺伝子をレトロウィルスベクターにより異所発現させる系を開発した。そして肢芽の発生過程での軟骨分化にAP-1構成遺伝子中fosのみが阻害的に働き、長骨を短くさせること、またその短縮化活性はそのトランスフォーメーション活性と良い相関があることを見出した。 また本研究では、遺伝子治療用のVSV-Gのシュードタイプ型高力価レトロウィルスベクターの開発も行い、「プレ・パッケージ細胞株」を作製しこれにCreレコンビナーゼを発現するアデノウィルスベクターを感染させることにより、VSV-Gの発現を誘導するシステムを構築した。この系により、2×10^6感染ウィルス/mlの高力価ストックが培養上清から得られ、世界の最高レベルに近い有用な細胞株であることが判明した。
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