研究課題/領域番号 |
06280214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 嘉明 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80004612)
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研究分担者 |
菅野 智彦 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (10273525)
丸山 光生 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (00212225)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
45,000千円 (直接経費: 45,000千円)
1996年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1995年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1994年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
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キーワード | PEBP2 / 染色体転座 / 白血病 / 遺伝子破壊 / difinitive hematopoiesis / Ets-1 / 転写因子 / contextdependent / α及びβサブユニット / 転写活性化ドメイン / Ets / AML1 / ETO(MTG8) / β / SMMHC / t(8;21) / inv(16) / 核移行シグナル / MTG8(ETO)キメラたんぱく / MYHIIキメラたんぱく / T細胞特異的遺伝子発現 / PEBP2αC |
研究概要 |
染色体転座によって起こるPEBP2のαおよびβサブユニットの構造変化が白血病原性の基になっている。そして構造異常を起こしたPEBP2は正常のPEBP2結合領域に結合する。このことは正常のPEBP2が生理的条件下でターゲットとしている遺伝子の発現制御が転座の結果脱制御を受けることを意味する。この観点から必ず正常のPEBP2の基本的性質を明かにすること、及びそれがターゲットとしている遺伝子の同定が急務である。我々は先ず野田哲生(癌研)、佐竹正延(東北大・加齢研)との共同研究でAML1/PEBP2αB(PEBP2のαサブユニットをコードする遺伝子)とPEBP2β(βサブユニットをコードする遺伝子)の破壊実験を行なった。その結果、両方の対立遺伝子を失ったそれぞれのマウスは全く同一の表現型を示し、α、βサブユニットがin vivoで確かに一緒に機能していることが証明された。そしてPEBP2は2段階で起こる造血のプロセスのうち、primitive hematopiesisには全く関与せず、difinitive hematopoiesis(成人における造血)の最も初期のプロセスに必須で、遺伝子破壊マウスでは血液細胞はどの種類も生成されなかった。 続いてPEBP2とEts-1の共同作用を解析し、AML1の2ケ所がEts-1の2ケ所と独立に相互作用し、Ets-1のDNA結合ドメインを"open"することによりこれら2種の蛋白がDNA結合のための共同作用を行なうことを明かにした。
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