研究課題/領域番号 |
06281105
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
湯浅 保仁 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (80111558)
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研究分担者 |
池内 達郎 難治疾患研究所, 助教授 (90041839)
牛尾 恭輔 国立がんセンター, 放射線診断部, 部長 (10231177)
馬場 正三 浜松医科大学, 外科学第二, 教授 (40107818)
武藤 徹一郎 東京大学, 医学部, 教授 (20110695)
宇都宮 譲二 兵庫医科大学, 外科学第二, 教授 (70013901)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
20,800千円 (直接経費: 20,800千円)
1994年度: 20,800千円 (直接経費: 20,800千円)
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キーワード | 大腸癌 / 遺伝性大腸癌 / 家族性大腸腺腫症 / 遺伝性非腺腫症性大腸癌 / 遺伝子診断 / APC遺伝子 / MSH2遺伝子 / 突然変異 |
研究概要 |
1.家族性大腸腺腫症(FAP)の遺伝子診断と臨床応用 FAPの原因遺伝子APCの遺伝子診断について、将来のルーチン検査化にむけて検査センターレベルでのアッセイ法を確立した。遺伝子診断の結果から生じる遺伝相談について検討した。 FAPの随伴腫瘍であるデスモイド腫瘍、十二指腸癌などについてAPCを調べて、大腸腫瘍と同様の突然変異を高頻度に検出した。 APC遺伝子をノックアウトしたマウスを作製し、消化器癌が多発することを明らかにした。このマウスを用いて発癌機構の研究だけでなく、化学的発癌予防も応用可能となった。 2.遺伝性非腺腫症性大腸癌(HNPCC)の臨床的検討と原因遺伝子の解析 HNPCC及び散発性の大腸癌の自然史を10年以上にわたるX線写真の解読で検討したところ、初期病変から癌化までの時間経過は両者でほぼ同じことがわかった。 日本のHNPCC家系を多数登録し、集めた大腸癌・血液のDNAを解析した。その結果、マイクロサテライトの不安定性はHNPCCで高率かつ早期に異常を起こしており、発癌と密接に関連していることが明らかになった。HNPCCの原因遺伝子hMSH2については、HNPCCの4家系で生殖細胞レベルでの変異を検出した。その内、3家系は終止コドンへと変わるナンセンス変異であった。この結果からこれらの家系では発症前診断が可能となった。また、癌細胞DNAでもhMSH2の体細胞点突然変異を検出し、hMSH2遺伝子でも2つのアリルの不活化が必要なことを示した。
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