研究課題/領域番号 |
06281212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永田 昭久 東京大学, 医学部(医), 講師 (50155933)
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研究分担者 |
岡山 博人 東京大学, 医学部(医), 教授 (40111950)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 細胞周期 / G2期 / WOS1 / HRI / eIF2-αキナーゼ |
研究概要 |
動物細胞のG2期制御機構と癌化に伴う染色体異常の発生機構を明らかにするために、分裂酵母の変異株を宿主とした異種生物間遺伝子相補により、動物細胞のG2期制御遺伝子の単離・解析を進めている。ヒト線維芽細胞由来のcDNAライブラリーから、分裂酵母weel・mikl二重変異株を相補できる遺伝子WOS1を単離した。アミノ酸の配列から、セリン・スレオニン型キナーゼをコードし、以前、ラビットレティキュロサイトから単離されたheme regulatory inhibitor(HRI)と呼ばれているeIF2-αを燐酸化するキナーゼと最も高い相同性があった。このHRIは、ヘムの欠乏により活性化され、eIF2-αの燐酸化による蛋白質合成の停止に関与していると言われており、おそらくWOS1遺伝子は、この遺伝子のヒトホモローグと考えられる。ところが、ヒトにおいては、2種類(WOS1-A、B)存在する。 WOS1-Bは、HR1と同様にeIF2-αキナーゼとしての活性を有するが、WOS1-Aは活性を持たない。更に、WOS1遺伝子の発現は、細胞周期に依存してG2期で最も高い。また、WOS1-A、B共に分裂酵母のG2期制御異常の変異を相補できることから、このWOS1遺伝子は、G2期においてはeIF2-αの燐酸化を介さない機構で機能している可能性が示唆された。
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