研究課題/領域番号 |
06281224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上代 淑人 東京工業大学, 生命理工学部, 客員教授 (90012690)
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研究分担者 |
小出 寛 東京工業大学, 生命理工学部, 寄附講座教員 (70260536)
佐藤 孝哉 東京工業大学, 生命理工学部, 寄附講座教員 (20251655)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1994年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | Ras / T細胞レセプター / チロシンキナーゼ / Cキナーゼ / cAMP / 細胞内シグナル伝達系 / GTP結合タンパク質 |
研究概要 |
本年度は、主に血球系細胞におけるRasの機能について検討を加えた。T細胞活性化のシグナル伝達系では、Rasタンパク質が抗原レセプター刺激のトランスデューサーとして機能している。このとき、Fyn、Lck、ZAP-70などのチロシンキナーゼが抗原レセプター複合体に結合し、シグナルを伝達している。ヒトJurkat細胞においてチロシンキナーゼあるいはCキナーゼに特異的な阻害剤を用いた実験より、T細胞においては、抗原レセプターからチロシンキナーゼを介してRasに至る経路において、Cキナーゼが重要な役割を果たしていることが明らかとなった。またT細胞活性化のシグナル伝達系は、細胞内cAMPによっても調節を受けていることが知られているが、その作用点がレセプターからチロシンキナーゼ、Rasを経てさらにRaf、MAPキナーゼなどのセリン、トレオニンキナーゼを通り、特異的な遺伝子発現に至る経路の複数の点に存在することを明らかにした。これにより、単量体型GTP結合タンパク質のひとつであるRasタンパク質が伝達するシグナル系と、三量体型Gタンパク質を介し、cAMPを二次メッセンジャーとするシグナル伝達系とのクロストークが明らかにされるものと期待される。さらにマウスB細胞株BaF3において活性型およびdominant-negative Rasを誘導発現させる系を確立し、Rasの機能解析を行っている。
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