研究課題/領域番号 |
06281260
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
目加田 英輔 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (20135742)
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研究分担者 |
三田村 俊秀 久留米大学, 医学部法医学教室, 助手 (80268846)
岩本 亮 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10213323)
常岡 誠 久留米大学, 分子生命科学研究所, 講師 (50197745)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1994年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 膜結合型細胞増殖因子 / 細胞接着 / HB-EGF / DRAP27 / ジャクスタクライン / インテグリン |
研究概要 |
細胞接着を介した増殖の制御や細胞情報伝達機構は、生体の仕組みを理解する上で基本的な問題であるばかりでなく、癌細胞の増殖や転移の機構を明らかにする上でも重要な問題である。DRAP27は、膜結合型細胞増殖因子HB-EGFとコンプレックスを形成する一方、細胞間の接着に関与すると云われているインテグリンにアソシエ-トしているタンパク質である。本研究の目的は、DRAP27が細胞増殖因子や細胞接着因子と如何に関わり、どの様な機能を果たしているかの解析であり、今年度は以下の結果を得た。(1)ヒトHB-EGFを発現した細胞EGFファミリー増殖因子依存的に増殖するレシピエント細胞を共培養し、レシピエント細胞が細胞接着依存的に増殖するかどうかを調べたところ、増殖促進が認められた。この増殖促進活性は、HB-EGFの発現量に依存し抗HB-EGF抗体や無毒性ジフテリア毒素で中和されること、この活性はトランスウエルで両者の細胞を隔離すると認められなくなることから、HB-EGFのジャクスタクライン活性によるものであることが示された。DRAP27のジャクスタクライン活性への影響を調べたところ、DRAP27はHB-EGFのジャクスタクライン活性を著しく上昇させた。(2)DRAP27とアソシエ-トするインテグリンの同定を行なった。免疫沈降による共沈殿、架橋試薬によるクロスリンク実験から、DRAP27にアソシエ-トしているインテグリンはα3β1であることを明らかにした。さらに、インテグリンα3β1は、DRAP27/CD9を介してHB-EGFとアソシエ-トしていること、3者のコンプレックスが細胞間接着部位に局在していることがわかった。これらの結果は、DRAP27が細胞接着と細胞増殖を結びつけるキーファクターとして働き、両者の関係を調節にしている可能性を示唆するものである。
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