• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

増殖因子からの信号伝達を担うCRK蛋白の下流因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 06281266
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関国立予防衛生研究所

研究代表者

松田 道行  国立予防衛生研究所, 感染病理部, 主任研究官 (10199812)

研究分担者 長嶋 和郎  北海道大学, 医学部, 教授 (50010377)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードチロシンキナーゼ / Ras / CRK
研究概要

方法および結果
1.CRK蛋白のSH3領域をGST融合蛋白として、大腸菌で発現させ、それをプローブとしてウエストウエスタンブロッティングを行なう。この際、我々の開発した抗GSTモノクローナル抗体を用いることにより、特異性を高めうる事を発見した。
2.上記の方法により、細胞質中にCRKのSH3領域と結合する蛋白は、分子量130-140,160,180,220kDaの4ないし5個の蛋白である事が明らかとなった。
3.上記の方法を用いて発現ライブラリーをスクリーニングすることにより、上記の全ての蛋白のcDNAクローニングに成功した。
4.130-140kDa蛋白はRas近縁のGTP結合蛋白の活性化因子であることがわかったので、CRK binding Guanine nucleotide exchanging proteinよりC3Gと命名した。本蛋白の遺伝子は染色体9q34.3に存在する事を見つけた。
5.180kDa蛋白は未知の信号伝達因子で、Downstream factor of CRKよりDOCK180と命名した。核酸配列上も既知の蛋白と有意の相同性が無く、新たなるチロシンキナーゼにより活性化される酵素群の存在が示唆された。
6.Ras活性化因子として知られるSos蛋白もCRKのSH3領域に結合する事が、明らかになった。
考察
本研究によって、二つの非常に重要な癌遺伝子産物であるチロシンキナーゼ群とrasとの間にCRK蛋白が介在することが明かとなり、CRKを含む癌遺伝子産物が増殖刺激伝達系の主要な構成成分であることが判明した。また、幾つかのCRK下流因子が同定されたことにより、CRKを始めとするアダプター分子から、増殖信号が拡散していくことも明らかとなった。今後、これら、ras以外の信号伝達因子が癌化にどの程度関与するのか明らかにしていく予定である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Matsuda,M.: "CRK binds to two guanine nucleotide releasing proteins." Mol.Cell.Biol.14. 5495-5500 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Matsuda,M.: "C3G,a guanine nucleotide-releasing protein expressed ubiguitously" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 91. 3443-3447 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi