研究課題/領域番号 |
06282102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
斉藤 隆 千葉大学, 医学部, 教授 (50205655)
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研究分担者 |
南 康博 大坂大学, 細胞生体工学センター, 助手 (70229772)
岸原 健二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (80214774)
高橋 秀実 日本医科大学, 医学部, 助教授 (40221361)
藤原 大美 大阪大学, 医学部, 助教授 (70116094)
上出 利光 北海道大学, 免疫科学研究所, 教授 (00160185)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
18,700千円 (直接経費: 18,700千円)
1994年度: 18,700千円 (直接経費: 18,700千円)
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キーワード | T細胞活性化 / TCR構造異常 / HS1 / CD45 / CD28 / Syk / Jak / Co-stimulator |
研究概要 |
T細胞の活性化に重要な3つのシグナル;TCR複合体を介する認識シグナル、CD28を介するCo-stimulationシグナル、IL-2Rを介する増殖シグナルの解析を進めた。 (1)TCRシグナル: ζ鎖欠損マウスを用い、in vivoでもCD3を介する2つのシグナルモジュールが存在し、ζ特異的シグナルの存在を明らかにした。担癌状態でTCR複合体の構造異常が誘導されたが、特殊なマクロファージとT細胞の相互作用によることが明らかになった。また、ペプチド抗原は細胞外でも最小ペプチドにプロセスされ、これによって特異的T細胞の活性化が抑制されることを発見した。抗原受容体により活性化されるチロシンキナーゼの基質としてHS1とCb1をクローニングした。HS1のリン酸化にはSrc型キナーゼとSyk型キナーゼの協調(Lyn+SykまたはFyn+ZAP70)が重要であり、Cb1の活性化にはFynが重要なことが判明した。一方、フォスファターゼCD45は、欠損マウスの解析より、T細胞の選択、TCRα鎖のallelic exclusionおよび移植片の拒絶などに重要な役割を果たしていることがわかった。 (2)Co-stimulationシグナル: Co-stimulatorとしてのB7のオルタナティブスプライシング産物MB7-2をクローニングした。B7やMB7-2をメラノーマに発現させることにより、転移の阻害に成功した。一方、CD28を介するシグナルが、従来のIL-2産生に重要であるのみならず、IL-2R発現に不可欠であることを正常T細胞のシステムで証明した。更に、CD28、CTLA-4の高発現に成功し、両者がヘテロダイマーは形成しないことを明らかにした。 (3)増殖シグナル: IL2レセプター各鎖とJakおよびSykファミリーキナーゼの機能的会合を調べ、β鎖にはSyk、Jak1が、γ鎖にはJak3が会合していることを明らかにした。Sykは、IL-2によるc-mycの誘導に重要なことや、bc12がIL-2シグナルの標的であることも明らかにした。
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