研究課題/領域番号 |
06283210
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鶴尾 隆 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (00012667)
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研究分担者 |
藤田 直也 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (20280951)
冨田 章弘 (富田 章弘) 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (40251483)
清宮 啓之 癌研究会, 癌化学療法センター, 研究員 (50280623)
馬島 哲夫 医薬品副作用被害救済, 研究振興調査機構, 派遣研究員 (30311228)
内藤 幹彦 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (00198011)
杉本 芳一 東京大学, 癌研究会・癌化学療法センター, 研究員 (10179161)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
214,000千円 (直接経費: 214,000千円)
1999年度: 40,000千円 (直接経費: 40,000千円)
1998年度: 40,000千円 (直接経費: 40,000千円)
1997年度: 39,000千円 (直接経費: 39,000千円)
1996年度: 35,000千円 (直接経費: 35,000千円)
1995年度: 30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
1994年度: 30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
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キーワード | P-糖タンパク / 抗癌剤耐性 / 耐性タンパク / 耐性遺伝子 / 分子標的 / 耐性克服 / アポトーシス / 癌転移 / 癌移転 |
研究概要 |
本年度は、がんの本体解明に伴うがん治療の分子標的を意識しつつ以下の5つの課題に取り組んだ。 1.多剤耐性の分子機構と診断・治療 2.ストレス誘導の耐性の分子機構と治療への応用 3.アポトーシス誘導と耐性化の分子機構と治療への応用 4.抗がん剤の新しいターゲットの解明 5.転移がん細胞の特性の解明とその制御 これらの研究目的に対し以下の成果を得ることができた。 1.P糖タンパク阻害剤MS209がMRPを阻害し、MRPによる多剤耐性を克服することを見い出した。またBcl2とp21の発現により癌細胞が多剤耐性を示すことを明らかにした。 2.固形がん内部のストレス環境下でプロテアソーム依存的にトポイソメラーゼIIαの分解が起こることを明らかにし、プロテアソーム阻害剤がトポイソメラーゼII標的抗がん剤の効果を増強することを見い出した。 3.アポトーシスの際に活性化されたCaspase 3により細胞内のActinが切断され、15kDaのActin断片が細胞の形態変化に関与することを示した。新規ヒトIAPファミリーApollonの遺伝子をクローニングし、Apollonが脳腫瘍細胞株で発現していることを明らかにした。 4.新規テロメラーゼ阻害剤としてFJ5002を見い出し、約2μMでテロメラーゼ活性を50%阻害すること、また200nM以下の低濃度でがん細胞にテロメアの短縮・老化を誘導することを明らかにした。 5.血管新生に関わる塩基性FGF(bFGF/FGF-2)の作用機作を検討した結果、bFGFは骨血管内皮細胞からのプロスタグランジンE2産生誘導を介して破骨細胞の形成・分化を誘導していることを明らかにした。またbFGF依存的な破骨細胞形成は、COX-2阻害剤・COX-2 antisense oligoにより阻害されることも明らかにした。
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