研究課題/領域番号 |
06283223
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
稲澤 譲治 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (30193551)
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研究分担者 |
三澤 信一 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (40117908)
嘉数 直樹 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20264757)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
1996年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1995年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1994年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | FISH / CGH / 染色体異常 / 遺伝子診断 / 遺伝子増幅 / がん / FISH法 |
研究概要 |
発ガンの過程で複数の遺伝子異常が多段階的に起こり、その蓄積ががんを生物学的にも臨床的にもより悪性の形質獲得へと導く。したがって、既知の癌遺伝子や癌抑制遺伝子の変異に加え、癌抑制遺伝子の存在が推定されている染色体領域の欠失、更に多彩な染色体の過剰変化を検出することで、正確ながん診断が可能となることを意味する。このことからFISH法の技術改良を進め腫瘍に生じたゲノム異常を明らかにし、これらの情報に基づく日常の臨床に応用可能なFISHがん診断法の開発を進めた。頭蓋内腫瘍の一つである髄膜腫(meningioma : MG)の中で、高悪性度群(WHO分類、gradeIII,悪性髄膜腫)において1番染色体短腕(1p)の高頻度欠失を確認し、FISH法による1p欠失判定がMGの悪性度判定に応用可能であることを示した。Comparative genomic hybridization (CGH)法の技術的な標準化をはかり、種々の固形腫瘍、さらに成人性T細胞性白血病(ATL)でのゲノム異常のスクリーニングを行い、新規のゲノム異常を見出し、胃癌において悪性度判定のマーカーに有用である可能性を示した。病理組織学的異型度の確定した乳癌において高頻度の第1番染色体長腕(1q)過剰を見いだし、同領域に乳癌の発生に関わる"優性"のがん関連遺伝子の存在を示し、これが乳癌発症の早期変化であることを明らかにした。 本研究によりFISH癌細胞診断法が、乳癌、膀胱癌、神経膠腫(特に稀突起膠腫)、髄膜腫の癌診断に実地臨床で十分に応用できる遺伝情報に基づいた癌診断技術であることを示された。また、従来の方法では決して容易ではなかった、全染色体を対象にしたゲノム異常のglobal assayが可能となり、新規の病型特異的な染色体異常や遺伝子増幅領域の同定、さらに同領域からのがん関連遺伝子の単離への新しいアプローチに期待がもてる。また、その行程で見出されてくる病型や悪性度に関連したゲノム変化の情報が、新たな癌の染色体・遺伝子異常のマーカーとして利用できる可能性が今回の研究でも示された。
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