研究課題/領域番号 |
06301017
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
相馬 一郎 (1996) 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (00063488)
山本 多喜司 (1994-1995) 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (30033541)
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研究分担者 |
佐古 順彦 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (10000069)
浅井 正昭 日本大学, 文理学部, 教授 (70058915)
山本 多喜司 日本健康心理学研究所, 研究員 (30033541)
高橋 鷹志 東京大学, 工学部, 教授 (20024234)
南 博文 九州大学, 教育学部, 助教授 (20192362)
相馬 一郎 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (00063488)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1994年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | 高齢者 / 環境心理学 / 環境移行 / 環境認知 / 生活拠点移動 / 愛着感 / 都市再開発 / 高齢者施設 / 居住環境 / 盲老人 / プレースアイデンティティ / POE |
研究概要 |
本研究では、高齢者の環境移行に対する対処を援助し、快適な居住環境を計画するための基本条件を環境心理学的に明らかにすることを目的に、以下の4つの下位テーマを扱った。 1)環境の認知と行動:高齢者の環境移行と地域への愛着感について 高齢者の環境に対する重要な感情の一つと思われる地域社会に対する愛着感について、アンケートによる調査をもとに、その概念構造を検討した。その結果、愛着感の形成には地域における交流活動や積極的な働きかけの程度が要因になっている可能性が示唆された。 2)都市再開発に関わる環境移行:地域に住む高齢者をサポートする「まち環境」の構造 都市再開発下における高齢者の環境適応の問題を考えるために、広島市段原町の再開発の現場についてフィールドワークを行った。高齢者のまちへの愛着や住みやすさの度合いは歩いていく外出行為と関わっており、歩行圏内の環境条件が重要であること、そしてとなり・近所などとの社会的関係を工夫する必要があることが示唆された。 3)障害高齢者の環境移行:盲老人の環境移行に関する研究 1994年に改築された盲老人ホームを対象として、拠点移動した視覚障害高齢者が新環境を認知・体制化していく過程を系時的に調査した。入居者の認知地図は新しい環境に慣れるに従い、ルートマップからサーベイマップへと変容した。またBechtelの言うBFPの要件は、盲老人に対しては単純には適用できないことが示唆された。 4)施設居住に関わる環境移行:高齢者居住施設における生活領域と環境移行〜共用空間における入居者の集まりの形成と場への身の置き方の様態 1994年に富山県に開設した全個室型の特別養護老人ホームにおいて、開設時から断続的に行動観察・面接調査等を行い、生活拠点移動後の高齢者の環境への適応過程を分析した。個人的領域形成という概念から入居者の新環境への適応過程において個室が重要な役割を果たしていること、人の集まりに着目することから共用空間が多様な人間関係や自発的な居方を可能にする上で重要であることなどが示唆された。
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