研究課題/領域番号 |
06302018
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
尾形 健 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (50107471)
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研究分担者 |
伊代野 淳 岡山理科大学, 工学部, 講師 (10211757)
普喜 満生 高知大学, 教育学部, 助教授 (10199177)
嶽 鐘二 神戸大学, 理学部, 助手 (80030774)
横見 博之 帝塚山大学, 経済学部, 教授 (60029460)
宮村 修 広島大学, 理学部, 教授 (80029511)
杉立 徹 広島大学, 理学部, 助教授 (80144806)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1995年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 一次宇宙線 / 重イオン反応 / 重イオン反応. / 一次宇宙線の組成 / 超高エネルギー核反応 |
研究概要 |
本研究の最終目的は“Knee"領域(10^<15〜16>eV)での直接観測であるが当面の課題は10^<12〜14>eV領域における一次宇宙線の組成及びエネルギースペクトルの直接測定と同エネルギー領域での重イオン反応の直接観測である.頻度の極めて少いこの領域の宇宙線を直接観測するには大面積の観測装置を高い高度で宇宙線に長時間露出することが不可欠である.如何にして長時間露出を行うかが実験のポイントである.我々JACEEグループはアメリカ大陸でのフライト、オーストラリア-南米間の大洋横断フライトなどを経て南極周回バルーンに辿りついた.南極では夏期には日没はない.従ってこの期間は気球内の温度の低下はおこらず原理的にはバラストは不要にないその分より多くの観測器械を搭載することが可能になる.又気球高度では東方よりの季節風が吹いておりこの風を利用すれば気球は南極大陸を周回して戻って来る.このように南極周回バルーンによって大面積の観測装置(1.2m^2)を長時間(10〜15日)宇宙線に晒すことによってこれまでの総量は一桁上まわる1,000m^2hrs規模(10^<14>eV領域をねらうに十分な)の露出量を得ることが可能になった. 一方重イオン反応を調べるための大三体角の超伝導マグネットに位置分解能の優れたエマルション・スペクトロメーターを組込んだ測定装置を準備してフライトの機会を待っていた.幸運にもこの二種のフライト実験が当該年度に行うことができた.平成6年9月にスペクトロメーターを搭載した気球はFt.Sumner基地から放球され20時間のフライトに成功した.平成6年12月と平成7年12月には南極周回フライトがMcMurdo基地から行われ、それぞれ310時間345時間の長時間フライトに成功している.現在それぞれのフライト実験で露出された感光材(X-線フィルム、原子核転板、CR-39等)の化学処理及び記録されている膨大なイベントの測定・解析が行われているところである.
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