研究分担者 |
周藤 賢治 新潟大学, 理学部, 教授 (50143748)
佐藤 博明 神戸大学, 理学部, 教授 (60019495)
中田 節也 東京大学, 地震研究所, 助教授 (60128056)
高橋 正樹 茨城大学, 理学部, 教授 (20134166)
白木 敬一 山口大学, 理学部, 教授 (60144911)
大和田 正明 山口大学, 理学部, 助手 (50213905)
澤井 長雄 山口大学, 理学部, 助教授 (30127766)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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研究概要 |
1.新しい島弧マグマ成因観へのbreak throughとしての新生代マグマ活動の意義づけがなされ,その問題点と成因に関わる共通の条件が考察された。 2.西南日本の新生代火成活動を特徴づける玄武岩の起源マントルの化学的特徴やマグマの成因が議論された.特に,東山陰地域の玄武岩類が,特異なSr,Nd同位体アレイを形成することの意味づけや,五島列島宇久島に産する日本列島で唯一のプレート内ソレアイトの分化岩体(玄武岩〜デイサイト)のマグマ過程が明らかにされた。 3.安山岩,デイサイトについては,中部九州の大量の安山岩の活動とテクトニクスとの関係が検討された.南部九州の肥薩,北薩,南薩火山岩類と,プレートの運動(火山フロントの東進)やマントル・ダイアピルとの関係が議論された.また,雲仙火山や九重火山の噴火についても研究が行われ多くの火山学的な新知見が得られた.さらに,雲仙地溝の構造についても明らかにされた.最近,岩石学者の注目をひいている,スラブが融解してできたデイサイト(アダカイト)と類似の岩石が青野山火山群を構成していることがわかった.また,西南日本の下部地殻物質と大山火山帯マグマの成因についても検討され,下部地殻物質の部分融解でアダカイト様マグマが生産されうることが明らかにされた.また,高マグネシア安山岩が,西南日本に多産する事実が報告され,その成因が議論された. 4.白亜紀〜古第三紀のプルトニズムがプレート運動との関連で議論された. 5.東北日本と西南日本の比較岩石学的な研究によって,西南日本の火成活動の特徴が明らかにされた. 6.超低カリウムでも簡便に定量する方法が開発され、オフィオライト及び火山岩から分離した角閃石や輝石のK-Ar年代測定も可能なことが示された.
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