研究課題/領域番号 |
06302037
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
黒崎 晏夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (70016442)
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研究分担者 |
佐藤 勲 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10170721)
福迫 尚一郎 北海道大学, 工学部, 教授 (00001785)
林 勇二郎 金沢大学, 工学部, 教授 (30019765)
斉藤 彬夫 (斎藤 彬夫) 東京工業大学, 工学部, 教授 (40020432)
中山 恒 東京工業大学, 工学部, 教授 (50221461)
山田 純 東京工業大学, 工学部, 助手 (40210455)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
21,600千円 (直接経費: 21,600千円)
1995年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1994年度: 13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
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キーワード | 相変化 / 冷熱 / 保存・輸送・利用 / 気体搬送 / マイクロチャンネル / 過冷却 / 生体の凍結保存 / 液状氷 / 過冷却現象 / 分子動力学法 / 固液二相流 / 凍結保存 / 冷エネルギー |
研究概要 |
相変化を利用した冷エネルギーの保存・輸送・利用技術の確立を目指して、それぞれの分担課題につき検討を進め、以下のような成果を得た。 潜熱カプセルを用いた冷エネルギー気体搬送技術に関する研究(岡崎、佐藤、山田)では、従前に別課題で検討を加えた冷エネルギーのカプセル搬送時の性能とカプセル製作に要するコストを評価するために、カプセルを用いず氷晶を直接空気搬送したときの冷熱損失・輸送動力を実験的に評価し、その結果をもとに冷熱カプセル搬送の有効性を検討した。その結果、カプセルを用いずに氷晶を直接空気搬送すると、搬送時の冷熱損失は増大するが、氷晶融解に伴う水による潤滑作用によって輸送動力はさほど増大しないことが明らかとなった。 電子デバイス冷却用マイクロチャンネル内の固液混相熱輸送特性(中山)では、集積回路チップの裏面に微細溝つきチャンネルを設けて、チャンネル高さを0.5〜3mmに変化させて伝熱と圧力損失のデータを得た。データの物理的解釈を行った結果、マイクロチャンネル内の固液二相流による伝熱促進に関する指針を得た。 過冷却を含む固液相変化現象の機構の解明(斉藤)では、大気圧下における過冷却領域を含む水の物性値を分子動力学(MD)法を用いて計算した。実験値の得られている常温域において計算と試験の結果を比較検討した。また、凝固核発現に及ぼす電場の影響について実験的に検討を行い、氷の発生確率を明らかにした。 生体の凍結と保存(林)では、小麦のプロトプラストの凍結実験とinvitroな浸透圧実験とにより、細胞内外で生じる溶液効果や氷晶形成のミクロ挙動と障害の関係を明らかにした。また、これらの結果より冷却速度を生体状態との連関を得た。 液状氷の融解と輸送特性(福迫)では、水平管内流路を流れるリキッドアイスの融解挙動に関する実験的検討の結果、(1)流速の増加に伴い流路下流における熱伝達率の低下は小さくなる、(2)初期水溶液濃度が高いほど局所熱伝達率は低下する、という事実が明らかになった。
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