研究分担者 |
富山 明男 神戸大学, 工学部, 助教授 (30211402)
池田 裕二 神戸大学, 機器分析センター, 助教授 (10212789)
中島 健 神戸大学, 工学部, 教授 (30031090)
赤松 史光 大阪大学, 工学部, 助手 (10231812)
香月 正司 大阪大学, 工学部, 教授 (20029292)
|
研究概要 |
担当:水谷幸夫,赤松史光 課題:液体燃料噴霧の油滴群燃焼挙動の解明 予混合噴霧を環状の水素拡散パイロットバ-ナで保炎し,OH,CH,油滴ミ-拡散光の3信号に,PDAによる油滴の粒径と速度の信号を追加し,計5信号の同時時系列データを測定し,実験データから推算される油滴クラスターの群燃焼数をChiuらの理論解析に当てはめると,観察される平均的な燃焼状態と合致する結果が得られることが明らかとなった. 担当:香月正司,中部主敬 課題:統計的乱流拡散を考慮した噴霧燃焼モデル 気相の流れ場の解析の際に用いられる計算格子点を囲むコントロールボリュームを単位として,噴霧と気相との熱・物質の交換が行われ,噴霧と気流の間の交換過程を平均値どうしによって計算するだけではなく,液滴の速度分布を統計的な取り扱いによってモデル化し液滴の乱流中での拡散効果を考慮できる噴霧モデルを提案した. 中島 健、池田 裕二 課題:レーザー噴霧計測法の確立(誤差評価) 噴霧燃焼場にPDA計測を適用した場合の誤差評価を行うために,受光スリットの位置の影響、測定体積の大きさの影響,火炎面におけるデータバイアスの影響の誤差,蒸発する液滴の計測誤差について検討を行った.その結果、受光スリット位置の影響により,特に高データレート計測において,計測の不確かさが問題となることが分かった.また,測定体積の大きさの違いは,特に小粒径の液滴の計測に違いが現れることを示した. 担当富山 明男 課題:粒子追跡法による分散性二相流の数値解析 連続相の流れ場を計算するためのセルサイズと同程度の粒子サイズを取り扱えるtwo-way三次元粒子追跡法を構築した.計算の結果広範囲の流動条件に適用できる抗力,揚力等の相間相互作用のモデルを気液二相噴霧流に対して構築できれば,本手法により液滴径と同程度のスケールにおける流動現象を定量的に精度良く予測できる見通しが得られた.また,計算精度を確保するにはセルサイズを粒子径の1/2程度にすれば良いことも確認した. 担当細川 茂雄 課題:非定常噴霧流における高データレートPDA計測とそのデータ解析 非定常噴霧における液滴と気流の相関作用を解明するため,エア-アシストインジェクターにより形成される非定常噴霧流において,高データレート条件下でPDA計測を行うとともに,その時系列データの解析法を検討し,流速の高いサイクルと低いサイクルが存在し,流速が速い条件ほど流れの変動周波数が高いことが明らかになった.また,この変動流れに追従する液滴の径は,高周波数ほど小さいことが明らかにされた.さらに,非定常噴霧における高データレート計測(Cycle-resolved PDA)および液滴径によるデータの分類(Size-Classified Data Analysis)の必要性を示した.
|