研究概要 |
1.この2年間に福祉・保健・医療・建築の関係者と連携して,実際に高齢者宅を訪問して住居改善を実施してきた。その経験を踏まえて,次の(1)〜(5)が住居改善のシステム化のために必要であることを明らかにした。(1)住宅改造費用に対する経済的支援を行うこと (2)総合的に住居改善相談に応じるシステムをつくること (3)福祉・医療・保健と建築が連携して地域住民の住居改善を支援する体制を整備すること,(4)住居改善と在宅生活支援サービスを有機的に結合すること (5)以上について総合的に研究し実行するために各地域に住居改善ネットワークシステ研究会をつくること 2.住居改善のシステム化のために,福祉・医療・保健と建築(住居)の連携について検討し,各職種の役割,改善案をつくる場合の連携のあり方,建築関係者と作業療法士の連携などについて検討した。また,住居改善システム化するためには,他分野との連携だけでなく,同分野における異職種の連携も必要であるので,そのひとつとして建築分野における設計者と施工者の連携についてケーススタディを行い,どのように連携した場合に住居改善が成功したのか,失敗した場合はどうであったのかを検討した。 3.京都市で実施されている住居改善相談に実践的に参加し,総合的に住居改善相談に応じるシステムをつくるために,何が必要であるかを明らかにした。 4.京都市内および周辺都市でつくられている住居改善ネットワーク研究会に実践的に参加し,その取り組み内容を分析し,研究会のあり方を明らかにした。
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