研究課題/領域番号 |
06303012
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物生産化学・応用有機化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大東 肇 京都大学, 農学部, 教授 (80026583)
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研究分担者 |
廣田 満 信州大学, 農学部, 助教授 (90199133)
林 英雄 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (30128772)
川中 正憲 国立予防衛生研究所, 寄生動物部, 助教授 (50109964)
西田 利貞 京都大学, 理学部, 教授 (40011647)
小清水 弘一 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (90026518)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
1995年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1994年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | チンパンジー / 薬用植物 / 抗寄生中活性 / ブラインシュリング / スーパーオキシド / Vernonia amygdalina / Frema orientalis / Vernoniol / 抗寄生虫活性 / Trema orientalis / vernoniol / Combretum molle / vernania amygdalina / アロマターゼ / トリプシン |
研究概要 |
近年野生霊長類(チンパンジー)の非栄養的摂取植物の生理化学的意義が問われている。我々はこれらの一部は薬用的意義があると捉え、多彩な分野の研究者の協力の下、候補植物の調査と、含まれる種々の生理活性物質の解明を行い、同時にチンパンジーによるこれら植物の採食意義を化学ならびに生理学的側面より解析することを目的とした。平成6年度の研究より、薬的利用が示唆できる総計14種の植物が選択・入手された(西田)。平成6-7年度では、まずこれら植物の広範な生理活性を検討した。顕著な活性として抗寄生虫(川中、大東、小清水):Erythrina abyssinica、Combretum molle、Trema orientalis、Aspilia mossambicensis など8種、細胞毒性(小清水、大東):C.molle、Lannea schimperi、A.mossambicensisの3種、アロマターゼ、トリプシン阻害や抗酸化活性(大東、広田):E.abyssinicaを含む4種、その他対昆虫活性など(林):3種、が認められた。この活性試験より、寄生虫制御への利用意義が強く示唆された。また、生態学的には薬的利用は不明確ではあるが、Senna spectabilisに多彩な生理活性が認められた。ゴリラの薬用種と示唆されているThomandersialaurifolia に強力な抗住血吸虫活性が認められたことは、我々が提唱している“霊長類の薬用植物利用仮説"をさらに支持する事実と評価できた。従前より継続中の植物をも含め、生理活性成分としてVernonia amygdalinaより新規ステロイド3種を単離・構造決定し、その抗住血吸虫活性がこれまでの配糖体より強力なことを見出した。また、L.schimperiよりフラボノイド配糖体型細胞毒性物質3種を明らかにした。T.orientalisの昆虫摂食阻害(林)、S.spectabilisの抗炎症成分(広田)が単離でき、現在構造決定中である。試料不足で滞っていた酵素活性阻害成分については、昨秋新たな資料が入手できたため、精製作業が再開された。
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