研究課題/領域番号 |
06304030
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
外山 淳治 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (20023658)
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研究分担者 |
友池 仁暢 (友池 仁暢n) 山形大学, 医学部, 教授 (90112333)
井上 通敏 大阪大学, 医学部, 教授 (30028401)
真島 三郎 昭和大学, 医学部, 教授 (30010333)
沢登 徹 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (00014217)
清末 達人 大分医科大学, 医学部, 助手 (90128348)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 興奮のリエントリ- / 虚血とKイオン / 不均一な興奮性 / 心室再分極過程の修飾 / 致死性不整脈 / 心室細動 / 興奮伝導異方向性 / Kチャネルブロッカー / 電気ショック / 細胞間結合 |
研究概要 |
致死的心室性不整脈の機序は心室筋組織における興奮リエントリ-による。 虚血を中心とした心筋の病態では細胞膜の各種のイオンチャネルが種々に修飾されて異常な電気活動が発生する。致死的不整脈のなかでも最も悪性な心室細動に注目すると、この発生にはその引き金となる心筋細胞の異常興奮と興奮のリエントリ-の直接的な原図となる心筋組織における興奮伝導の不均一性が問題となる。本研究では虚血を中心とする病態下ににおいて心筋の興奮性を主に規立する心筋の再分極過程が細胞と心筋組織レベルで如何に修飾され、そしてその病態を薬物により如何に是正し得るかについて検討した。 急性虚血下の心室筋組織では、心電図ST上昇と共にATP感受性Kチャネルの開放に加えてNa-Kポンプの抑制により細胞間隙にKイオンが蓄積し、静止膜電位が上昇し、それによるNaチャネルの不活性化が興奮伝導の遅延をもたらして興奮のリエントリ-の発生を促すことが判明した。虚血時のこれらの病態に対して、MgイオンやKチャネル開口薬が有効であり、また交感神経遮断も有効であることが判明した。 陳旧期においては虚血により繊維化した組織による興奮の不均一な伝導がリエントリ-性不整脈の首座を占める。この不均一な興奮伝導はQRS高周波成分の増加により推定が可能であり、また治療としては不均一伝導における局所の遅い伝導路の焼灼あるいはKチャネル抑制薬による心室再分極過程の修飾が有効である可能性が示唆された。
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