研究課題/領域番号 |
06304033
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山脇 成人 広島大学, 医学部, 教授 (40230601)
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研究分担者 |
樋口 輝彦 昭和大学, 医学部, 教授 (90105883)
斎藤 利和 (斉藤 利和) 札幌医科大学, 保険医療学部, 教授 (50128518)
小山 司 北海道大学, 医学部, 教授 (10113557)
神庭 重信 山梨医科大学, 教授 (50195187)
加藤 進昌 滋賀医科大学, 教授 (10106213)
三国 雅彦 群馬大学, 医学部, 助教授 (00125353)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1994年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 感情障害 / 免疫 / 内分泌 / 抗うつ薬 / ストレス / セロトユン / セロトニン |
研究概要 |
本研究により、以下の事柄が明らかになった。 1.感情障害において皮質血流の低下していることがXe-CTを用いた検討により示唆された。 2.抗うつ薬の作用機序として従来から知られているセロトニン再取り込み阻害とノルアドレナリン再取り込み阻害に加えて、前頭葉皮質ではドーパミン再取り込みを阻害されるが,ドーパミン再取り込みにはドーパミン・トランスポーターのみならずノルアドレナリン・トランスポーターも介している可能性が示唆された。 3.学習性無カラットがうつ状態のモデルとして妥当な面を持つこと、このモデルの成立にNMDA受容体が重要な役割を担っていることが明らかになった。 4.有機錫投与により、視床下部-下垂体-副腎皮質機能の変化とともに行動も変化し、うつ病の病態モデルと成り得ることを示した。 5.胎生期ストレスにより神経系の可塑性に変化が生じること、これにより感情障害と類似した内分泌反応を示すことが示唆された。 6.拘束ストレスによるモノアミン遊離の亢進にイタ-ロイキン-1が関与していることを明らかにした。 7.がん患者におけるうつ状態の発現について調査し、20〜40%がうつ状態を呈しうることを明らかにした。 8.新規抗うつ薬がG蛋白-cAMP生成能を亢進する所見が得られた。細胞内G蛋白質のバランスの障害が感情障害の成因にとって重要である可能性を提示した。 9.初代培養神経細胞において抗うつ薬が総じて細胞内カルシウム情報伝達に抑制的に働くことを明らかにした。 10.細胞内微小管関連蛋白質のりん酸化・脱りん酸化を抗うつ薬が修飾することを明らかにした。 以上のように神経・免疫・内分泌学的相互作用から感情障害の病因について検討した。
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