研究課題/領域番号 |
06304034
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
板倉 光夫 徳島大学, 医学部, 教授 (60134227)
|
研究分担者 |
菊谷 仁 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (80161412)
小島 至 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60143492)
宮崎 純一 東北大学, 加齢医学研究所・遺伝子導入分野, 教授 (10200156)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1995年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1994年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
|
キーワード | 膵ラ島B細胞 / 糖尿病 / 遺伝子治療 / I型糖尿病 / サイトカイン / 自己免疫疾患 / 自己抗原 / T細胞 / リンパ球 |
研究概要 |
分子生物学的にインスリンを合成分泌する膵ラ島B細胞を検討する方法として、マウスの膵ラ島B細胞株を用いる解析、膵ラ島B細胞に特異的に発現する遺伝子の同定、トランスジェニックおよびノックアウトマウスを用いる検討、NODマウスを用いるI型糖尿病の発症機構の解析、糖尿病の遺伝子治療法の開発、膵ラ島B細胞の分化と形作りの解析等の方向性がある。これらの方法を用い以下の研究成果を得た。 (1)膵ラ島B細胞のcDNAのランダムシーケンスと発現解析により約20種類の膵ラ島B細胞特異的なcDNAクローンを得た。(2)IL-10、およびTGF-βを膵ラ島A細胞から発現するトランスジェニックNODマウスを作成し、糖尿病発症に対する影響を解析した。(3)膵ラ島B細胞特異的なT細胞クローンが発現するサイトカインを解析した。CD40を欠損するNODマウスは糖尿病を発症しないので、自己反応性T細胞の出現課程にCD40-CD40L相互作用が重要である。(4)プロインスリン産生線維芽細胞にHSV-Tk遺伝子を導入し、Ganciclovirを投与する安全装置、およびIL-10を導入した膵ラ島B細胞特異的リンパ球を養子移入する糖尿病の遺伝子治療モデルを作成した。(5)培養膵ラ島B細胞であるMIN6細胞にグルコキナーゼのアンチセンスmRNAを発現することによりインスリン分泌が低下するので、グルコキナーゼが血糖値のセンサーとして働いている。(6)アクチビンAがラットの膵原基の内分泌前駆細胞に、TGF-βが膵ラ島B細胞に発現している。アクチビンAは、膵ラ島B細胞のATP感受性カリウムチャネルを抑制し、電位依存性カルシウムチャネルを活性化し、インスリン分泌を促進する。また、アクチビンAはベータセルリンと協調して、膵外分泌腺由来のAR42J細胞をインスリン産生細胞に分化させる。 今後これらの研究方法を用いて膵ラ島B細胞の機能の分子生物学的解析をさらに積極的に進める必要が認められた。
|