研究課題/領域番号 |
06305008
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
道端 齊 (道端 齋) 広島大学, 理学部, 教授 (00111740)
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研究分担者 |
横沢 英良 北海道大学, 薬学部, 教授 (90012765)
星 元紀 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (20012411)
川村 和夫 高知大学, 理学部, 助教授 (30136361)
斉藤 康典 筑波大学, 生物科学系, 講師 (00196015)
西田 宏記 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (60192689)
佐藤 矩行 京都大学, 理学部, 教授 (30025481)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
1995年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1994年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
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キーワード | 海洋生物 / ホヤ / アロ認識機構 / 機能発現 / 金属濃縮 / バナジウム / タンパク質 / 金属イオン / 濃縮 / ホヤの血球 / 組織特異性 / 金属濃縮機構 |
研究概要 |
原索動物のホヤの血球には、生体機能を解明する上で際だって有利な特徴が備わっており、これらを活かした研究は急速に進んでいる。それらの中でも、ホヤの自己・非自己の認識機構、組織特異性の発現機構そして金属濃縮機構に関する研究は進展が著しい。本研究班では、主としてこれらの3研究分野の研究を総合的・有機的に進めてきた。その結果、血球を研究するための基礎的成果として、ホヤの血球細胞に特異的なモノクローナル抗体ならびにポリクローナル抗体が数多く得られた。ホヤの血球は形態学的に訳10種類に区分されるがその同定をめぐっては混沌としていた。今回得られた抗体は細胞分化のマーカーとして有用であるばかりでなく、抗体の認識する抗原分子を究めることによりそれぞれの血球の機能の解析が格段に進展すると考えられる。一方、ホヤの自己・非自己の認識機構は脊椎動物の細胞性免疫の原始型であり、実験上の利点を多く備えたマボヤの血球を用いた研究はこれまでにも注目されてきたが、今回生体防御に関わる血球由来の因子が糖タンパク質であること、接触反応には血球細胞から放出されるペルオキシダーゼやプロテアーゼ阻害剤が関与することが新たに判明してきた。金属濃縮機構の研究では、今回新規の金属結合タンパク質の抽出・精製に成功し、それらの抗体の作製と構成するアミノ酸の部分配列を解明することができ、他の生物に例を見ない金属濃縮機構の化学的実体の解明が一段と近づいた。さらに血球細胞の培養系がほぼ確立されたため、今後in vitroでこれらの解析が進むと期待される。
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