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明治・大正・昭和戦前期の民事判決原本の保存および利用に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06306008
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

青山 善充  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (70009801)

研究分担者 紺谷 浩司  広島大学, 法学部, 教授 (00033738)
池田 辰夫  大阪大学, 法学部, 助教授 (50135638)
石井 紫郎  国際日本文化研究センター, 教授 (00009797)
河野 正憲  東北大学, 法学部, 教授 (00047739)
瀬川 信久  北海道大学, 法学部, 教授 (10009847)
加藤 雅信  名古屋大学, 法学部, 教授 (70009819)
松下 淳一  学習院大学, 法学部, 助教授 (70190452)
植田 信廣  九州大学, 法学部, 教授 (70125996)
三谷 忠之  香川大学, 法学部, 教授 (40067921)
研究期間 (年度) 1994 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
キーワード判決原本 / プライバシー / データベース / 民事判決原本 / 国立司法公文書館 / 判決原本のプライバシー / 判決判本のデータベース
研究概要

本科研費による共同研究においては.10国立大学法学部(北大・東北大・東大・名大・阪大・香川大・岡山大・広島大・九大・熊本大)が.最高裁の方針により廃棄の運命にあった明治初年から昭和18年確定分までの民事判決原本を.各地の裁判所から暫定的に移管をうけたのを契機として.この貴重な史科群の保存利用に関し、多面的な検討を行った.
具体的には.本研究会に4分科会を設け(外国法制研究、恒久計画測定.保存対策.プライヴァシ-.データベース).それぞれが核となって検討を重ねた結果、以下の知見を得た:
1.民事判決原本に関する外国法制調査
ヨーロッパ諸国(ドイツ・フランス・イギリス・イタリア・北欧).アメリカ合衆国.韓国.台湾.パナマといった諸国において.民事判決原本が如何なる機関において.如何なる期間保存され.どのように利用に供されているかを.現地調査やヒヤリングをも含めて調査した.この結果、国立の公文書館において.行政・立法の公文書とあわせて現用をおえた司法府の公文書を保存し.利用に供するのが一般的であること.そのシステムは.日本に比して発達した公文書館制度と表裏をなしていることが明確になった.
2.日本における民事判決原本恒久保存施設の模索
上記1に得た比較法的知見を踏まえて9民事判決原本の恒久的保存利用施設として如何なる機関が適切であるかを検討したところ.大学での保管はあくまで暫定的でイレギュラーな緊急〓措置であり.国立公文書館・国立国会図書館といった既存施設にもそれぞれ難点があるので.やはり.(名称はともあれ)司法資料を収容する国立の文書館を新設するのが筋であるという結論に達した.
なお.このことと.民事判決原本を地域的に一箇所に集中するか地方分散とするかは.必ずしも必然的に結びつくものでないということが了解された.
3.大学保管中の保存対策
2の恒久保存施設に民事判決原本を移管するまで.3乃至4年間をめどに大学が保管の責務を負うのであるが.その間の保存対策について.史料保存学専門家の意見をきいて.協議し.空調・防虫対策・保安措置等について.各大学に助言を行うことができた.
4.大学保管中の利用ガイドライン策定
大学保管中に.大学は.可能な限り民事判決原本を学術利用に供することが移管に関する最高裁との協定からも望ましいが.これには.史料の性質上.プライヴァシ-保護を中心とする微妙な配慮を必要とする.これらの点を考慮しつつ.本研究会は.学術利用と事件当事者による閲覧との二類型を念頭においた詳細な利用ガイドラインとそれに応じた利用申請書式を策定し.それを.各保管大学で使用することとした.
5.民事判決原本のデータベース化
これまで民事判決原本へのアクセスを困難にしてきた最大の理由は.その検索の困難性にあった.この点は.民事判決原本に含まれるデータをデータベース化することによって大きく改善される.と同時に.原本自体を画像入力することによって.貴重な原本の損耗を防止できる.
この見地から.フィージブルな民事判決原本データベースを模索した結果.明治23年までの判決原本を全文画像入力し.これに.最小限の項目データを付して検索の便を図ることが最善であるとの結論に達し.国際日本文化研究センターがこの作業を引き受けることとなった.

報告書

(4件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 青山善充: "民事判決原本の保存と利用" ジュリスト. 1078. 5-9 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 国井和郎: "判決原本利用とプライバシー保護" ジュリスト. 1078. 15-19 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 梅本吉彦: "判決原本の保管・利用とデータベース化" ジュリスト. 1078. 20-23 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yashimitsu Aoyama: "Preseryation and Utilization of Civil Judgment Files" in : Jurist. No.1078. 5-9 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kazuo Kuni: "The Utilization of Judgment Files and the Privacy" in : Ibid.15-19

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoshihiko Umemoto: "Judgment Files and their Database." in : Ibid.20-23

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 判決原本保存利用研究会: "特集・判決原本の保存利用とプライバシー" ジェリスト. 1078号. 5-39 (1995)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 石井紫郎: "『捨てる神』と『拾う神』" 法の支配. 101号. 14-17 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 青山善充: "民事判決原本をいかに保存すべきか-国立司法公文書館の提唱-" 学士会報. 1997-II. 3-8 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 青山善充: "民事判決原本の保存と利用" ジュリスト. 1078. 5-9 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 国井和郎: "判決原本利用とプライバシー保護" ジュリスト. 1078. 15-19 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 梅本吉彦: "判決原本の保管・利用とデータベース化" ジュリスト. 1078. 20-23 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 浅古弘 ほか: "裁判資料保存についての各国の法制と実情" ジュリスト. 1078. 24-39 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 浅香吉幹: "アメリカにおける裁判所記録の保存・利用" ジュリスト. 1080. 101-106 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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