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文化財(建造物・史跡等)の保存・修理・復原の理念と方法に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06352018
研究種目

総合研究(B)

配分区分補助金
研究分野 建築史・意匠
研究機関明治大学

研究代表者

稲垣 栄三  明治大学, 理工学部, 教授 (70010668)

研究分担者 陣内 秀信  法政大学, 工学部, 教授 (40134481)
小寺 武久  名古屋大学, 工学部, 教授 (20023062)
牛川 喜幸  奈良国立文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 部長 (40000468)
上野 邦一  奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (70000495)
飯田 喜四郎  愛知工業大学, 工学部, 教授 (80022987)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード世界遺産条約 / 世界文化遺産 / オ-センティシティ / ヴェニス憲章 / イコモス / 保存・修理の理念
研究概要

1994年11月1日〜6日の間、「世界文化遺産奈良コンファレンス」が開催され、無事終了した。この会議で、世界遺産条約の作業指針として記されている文化遺産のオ-センティシティの問題が、さまざまの角度から論じられた。本研究はこの国際会議に向けて、日本の文化遺産とくに建築物の保存・修理の方法が、国際的な価値基準に耐えられるか否か、また日本が主張すべき独自性は何かについて研究と討議を重ねることであった。研究は主として東京において研究会の形で進められた。8回、延べ参加者164名による研究会で、日本の伝統的な修理方法、明治以後の実証主義的方法による修理の確立、西欧とは異なる方法・理念・基準をもつ建築保存のあり方などについて論じられた。また日本の修理の実態を諸外国の参加者に理解してもらうための準備作業、オ-センティシティをめぐって提出された英仏の論文等の翻訳も行なわれた。これらの研究成果は、奈良における国際会議に十分に反映され、日本はホスト国としての役割を果たしたと考える。
本研究に関連して得られた知見を要約すると次のようなことになろう。1)明治以来の日本の建造物修理の方法は、科学的・実証的裏付けに基づいて実施されており、現行のオ-センティシティの基準ならびにヴェニス憲章の倫理に照らして何等問題はない。2)しかしその一方、日本は材料の周期的交替を必要とする点で、木材を主体とする比較的短命の材料によって拘束されており、同時に伝統的な修理方法をも受け継いでいる。3)文化のあり方の多様性を考慮すると、評価基準としてのオ-センティシティは西欧中心でありすぎるので、今後、景観や無形文化財をも対象に含めることのできる新しい評価の枠組を構築する必要であろう。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 稲垣 栄三: "文化遺産のオ-センティシティをめぐる素描" 建築史学. 24号. (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Eizo Inagaki: "Authenticity in the Context of Japanese Wooden Architecture" The World Heritage Newsletter. No.6. 6-7 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2021-09-01  

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