研究課題/領域番号 |
06352031
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
木下 一彦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30124366)
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研究分担者 |
柳田 敏雄 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (30089883)
早川 毅 浜松ホトニクス(株), 中央研究所, 主幹
浜 清 生理学研究所, 所長 (90028267)
須藤 和夫 東京大学, 教養学部, 助教授 (20111453)
楠見 明弘 東京大学, 教養学部, 助教授 (50169992)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 1分子イメージング / 1分子操作 / 光学顕微鏡 / 分子機械 / 細胞 / 走査針型顕微鏡 |
研究概要 |
1.研究期間中に、蛍光色素1分子の水中での連続観察が可能になり、文字通り「生きた」分子を見ることができるようになったので、この手法の今後の発展、応用の可能性、さらに1分子操作など他の手法との組み合わせ、などを中心テーマとし、重点領域研究申請のための準備を行った。 2.具体的には、班員間の協議(1分子観察を実現した慶應義塾大・木下および阪大・柳田らが中心)、ワークショップ(慶應義塾大)、班会議(新横浜)などを通じて重点領域の内容を練った。「生きた分子を見て操作する」という領域名で、木下が代表となって平成8年度発足重点領域研究を申請した。 3.重点研究の内容としては、1分子観察・1分子操作を直接生かす応用として、蛋白質分子でできた「分子機械」の動作原理を解明すべきとの結論を得た。分子機械は確率的に動くため互いに同期させることができない。したがってその働きを理解するには1分子を相手にせざるを得ないのである。一方、よりチャレンジングな課題として、細胞内での1分子可視化・1分子操作を目指すことにした。細胞内での分子間相互作用、広い意味での「信号」の流れを解きほぐすのである。細胞内にごくわずかしか存在しない(極端には1コピー)分子をしっかりとらえていく。 4.この分野の近未来を展望し、上記重点領域研究の方向付けをする目的で、International Discussion Meeting"Imaging and Manipulating Live Molecules and Cells"を慶應義塾大学で開催した。5人の著名な外国人研究者を招き、走査針型顕微鏡や電子顕微鏡の第1人者も交えて、最新の研究発表に引き続き密度の高い討論を行った。新しい手法を、Toyに終わらせずToolとして用いて成果をあげるべきだとの発言があり、まさに上記重点領域申請の趣旨と合致していると、意を強くした。
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