研究概要 |
本調査研究では,平成7年度発足重点領域研究「固体内高速イオンのダイナミクスとそのイオニクスへの展開」において,(1)固体中の異常に速いイオンの動きの実体の把握,(2)このような高速イオン移動現象を示す新しい機能性材料の創製,(3)その機能を生かした新規な応用分野の開拓,のための研究を効果的,かつ,系統的に行うべく,従来の関連する研究を調査し,新しい研究計画の企画と研究体制の構築を行った。 本研究においては,合計3回の全体会議のほか重点領域研究班長予定者会議,関連する研究者との研究企画打ち合わせ会議,研究代表者と分担者との個別打ち合せ会などを開き,各研究分担者が調査した次の研究項目をもとに上記重点領域研究の綿密かつ組織的な研究企画を行った:【.encircleda.】高速イオン移動現象を誘発する結晶構造およびガラス構造の解明と設計,【.encircledb.】固体の非化学量論性と高速イオン現象の関連,【.encircledc.】高速イオン移動現象のダイナミクスに関する実験的研究手法と一般理論の構築,【.encircledd.】高速イオン移動機能をもつ新しい結晶材料,ガラス材料および高分子材料の合成と物性,【.encirclede.】高速イオン移動現象を示す固体のエネルギー変換機能および物質分離機能,【.encircledf.】固体の触媒機能に及ぼす高速イオン移動現象の影響。 これらについての検討の結果,上記の重点領域研究の効率的な遂行のためには下記の項目について重点的かつ計画的に研究する必要があるという結論に達し,これらについて綿密な研究計画を企画した。 (1)固体構造とイオン輸送現象の相関に関する研究 (2)固体内での高速イオンのダイナミクスの解明 (3)イオン高速輸送機能をもつ固体の創製と評価 (4)固体中の高速イオン移動現象を利用した新規応用分野の開拓。
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