研究課題/領域番号 |
06354008
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
澤口 彰子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10050460)
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研究分担者 |
高津 光洋 東京慈恵会医科大学, 法医学教室, 教授 (60010089)
勝又 純俊 東京医科歯科大学, 医学部・法医学教室, 助手 (60242179)
支倉 逸人 東京医科歯科大学, 医学部・法医学教室, 教授 (40049789)
柳田 純一 慶應義塾大学, 医学部・法医学教室, 教授 (70049790)
澤口 聡子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (90235458)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | SIDS / 剖検精度 / 異状死体 |
研究概要 |
1)法医学領域におけるSIDS 法医鑑定例概要、東京都監察医務院及び大阪府監察医事務所剖検記録・検案記録・事業概要により調査した。1987-1990年までのSIDSの増加、欧米での著明な季節的変動は日本では見られないこと、その他新生児期の発症例が確認された。行政解剖機関である監察医務院においてさえも、検案のみで本疾患を診断した例が存在した。監察医業務の行われる東京都23区でさえも、検案・行政解剖により診断されたSIDS数よりも、人工動態統計に示されるそれの方が多い。宮城県・山形県・熊本県等では、警察が届け出を受けた乳幼児の突然死・異状死は全例司法解剖を行うため、今後、これらの大学の協力を得て、SIDS症例の検討及び人工動態統計にあるSIDS数を検討する。 2)病理学領域におけるSIDS 1987-1991年の病理学剖検輯報より、2才以下の突然死例を抽出し、本疾患に対する正診率・過小評価率・過大評価率を算出した。他疾患に比較して、過小評価・過大評価のいずれの傾向も認められなかった。 3)厚生省人口動態統計死亡票でのSIDS 剖検率の最も高い東京都において、1990-1992年の厚生省人口動態統計死亡票を国立公衆衛生院疫学部藤田利治氏との共同研究にて調査した。SIDSの出生千対の死亡率0.230であり、生後1〜3ヵ月に多く、男児に多く、季節性は無く、「その他」の仕事の世帯での発症が極めて高率であった。日本では、欧米の"Gray Zone SIDS"に相当する症例がSIDSとして診断されていないことが判明した。 4)診断基準の適切性 実際にSIDSに直面した場合、検案書に死因不詳と記載し法医解剖に廻すことが適切だと考えられる。 5)国際比較の必要性 Classical SIDSとGray Zone SIDSの各々の剖検所見について国際比較し、日本のSIDS診断の適切性について検討する必要がある。
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