配分額 *注記 |
17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1994年度: 13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
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研究概要 |
1.1994年6月にボリビアの地下630kmで発生した巨大深発地震にともなうジオイド高変化の研究を継続した.もとまった海面高の変化は有意に地震後の方が数cmのオーダーで低くなり,震央から離れるにしたがって変化が小さくなるというものであった.また震央の周りの方位方向の変化は顕著でなかった.この付近の海流の年周変動の振幅は1-2cmと小さいことが知られているが,念のために地震後の200日について同様な解析を行なったがこのような変化は見られなかった.従ってこのような海面高変化をもたらした原因はボリビア地震にあると考えることが出来る. 2.一方,地震学的にもとめられている断層パラメタとSun and Okubo(1993)の理論を用いて,期待されるジオイド高の変化を求めた.断層解によるジオイド高の変化は方位角270度付近に節を持ち符号が変わるパターンを持っていて観測結果とは相容れないことがわかった.観測結果のような方位依存性を持たない負のジオイド変化は震源近傍での等法的な収縮が10日より短い時間スケールであったことを示唆する結果を得た. 3.ジオイド変化と独立な観測量である南アメリカ太平洋岸のGPS観測点の水平変位をもちいることにより,地震断層モデルのより良い決定を目指した.第一段階として球対称地球モデルに対して水平変位を計算する理論を構築し,現実的なモデルに対して数値解を得ることができた. 4.ジオイド変化と相補的な観測量である絶対重力値をもちいることにより,地層断層モデルのより良い決定を目指した.そのためのステップとして絶対重力計の精度検証をすすめ,それが1マイクロガルの精度を有することを,超伝導重力計との比較観測による検証実験を通じて明らかにした.
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