配分額 *注記 |
35,700千円 (直接経費: 35,700千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1994年度: 28,700千円 (直接経費: 28,700千円)
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研究概要 |
Ni_3Al(L1_2),NiAl(B2)およびTiAl(L1_0)などの金属間化合物中の相分離過程とそれにより形成された多相組織中での転位の挙動を,主として電子顕微鏡により解析した.Ni_3(Al,Ti)系およびCo_3Ti系では,母相中に不規則fcc相が母相と整合に微細に分散し,塑性変形中に運動する超転位は不規則相中に引き寄せられ内部で分解拡張する.析出相内部から転位を引き出すには余分の力を必要とし,結果として強度がすべての温度範囲にわたって上昇する.この相互作用によりクリープ変形に対するしきい応力が現れ,クリープ強度が著しく上昇する.TiAl(L1_0)では炭化物と窒化物が,母相の一方向のみに針状に析出し,析出物の内部に,空孔と炭素・窒素原子の長周期規則構造が形成され,規則構造の変化により析出物の形態が変化する.TiAl(L1_0)の高温変形中に転位は炭化物・窒化物をバイパスし,このため高温強度が大幅に増大する.B2型金属間化合物のNiAl-Ni_2AlTi系,NiAl-Ni_2AlHfおよびNiTi-Ni_2AlTi系でも,格子ミスフィット,弾性異方性,逆位相境界エネルギー,化学量論組成からのずれなどにより析出相の形態と時効硬化性が大幅に変化し,金属間化合物中に別の構造の金属間化合物が析出すると変形中にいわゆる超格子転位が形成され,時効の初期段階での塑性変形ではすべりが集中し,すべり帯内で析出粒子が溶解消失する場合がある.NiAl中におけるCr析出相の成長速度は化学量論組成からのずれにきわめて大きく依存する.この研究により金属間化合物に特有の相分離挙動や格子欠陥挙動が多数見いだされた.
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