研究課題/領域番号 |
06402058
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉山 雄一 東京大学, 薬学部, 教授 (80090471)
|
研究分担者 |
加藤 将夫 東京大学, 薬学部, 助手 (30251440)
鈴木 洋史 東京大学, 薬学部, 助手 (80206523)
寺崎 哲也 東京大学, 薬学部, 助教授 (60155463)
山崎 雅代 東邦大学, 薬学部, 講師 (40240741)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
1995年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1994年度: 12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
|
キーワード | 胆汁排泄 / 胆管側膜透過 / 有機アニオン / 一次性能動輸送 / 輸送担体 / グローニング / Dubin Johnson症候群 / 遺伝的変異 / 胆管側模透過 / クローニング / 担体輸送 / 肝輸送 / 肝取り込み / 能動輸送 / ペプチド性化合物 / 輸送担体欠損ラット |
研究概要 |
胆汁排泄は、異物解毒機構として重要な役割を果たす。本研究では、種々抱合代謝物を含む、有機アニオン系化合物の胆管側膜透過機構を、正常SDラット、および胆管側膜有機アニオン輸送胆体(cMOAT)を遺伝的に欠損しているEisai hyperbilirubinemic rat(EHBR)を用いることにより解明した。胆管側膜ベシクル(CMV)を単離し、ATPおよびATP産生系存在下での輸送を測定したところ、dinitrophenolのグルタチオン抱合体、およびE3040-glucuronideの輸送は、SDラットのCMVのみにおいてATP依存性を示したのに対し、E3040-sulfateの輸送はATP依存性を示さず、両ラット間で同等であった。これらの結果は、グルタチオンおよびグルクロン酸抱合体はcMOATの基質となるものの、硫酸抱合体はcMOATにより認識されないことを示している。さらに、cMOATの分子レベルでの検討も加えた。多剤耐性癌細胞膜上にはMRPと呼ばれる一次性能動輸送担体が存在するが、(1)MRPの輸送担体の基質特異性が、cMOATと類似すること、(2)一次性能動輸送担体には、保存されたATP-binding cassette(ABC)部位が存在することから、MRPのABC部位に対応するdegenerate primerを作成し、ラット肝cDNAを鋳型としてPCRをおこなった。増幅されたフラグメントを用いてNorthern blotを行ったところ、SDラット肝のpoly A^+RNAからはbandが検出されたのに対し、EHBRでは検出されなかった。これらの結果から、増幅されたフラグメントが、cMOATの一部をcodeすること、およびこのフラグメントの発現欠損が、EHBRおよびhumanにおけるDubin Johnson症候群の病因となることが示唆された。
|