研究課題/領域番号 |
06403009
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齋藤 太郎 (齊藤 太郎) 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90011006)
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研究分担者 |
井本 英夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20168529)
小林 昭子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50011705)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
1995年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1994年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
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キーワード | クラスター錯体 / クロム / トリエチルホスフィン / シェブレル相 / 混合原子価 / 梯子型クラスター / 等電子関係 / トリアルキルホスフィン / 伝導性固体化合物 / 正八面体 / DV-Xα法 |
研究概要 |
6核クロムクラスター錯体[Cr_6S_8(PEt_3)_6]と硫黄単体をトルエン中で反応し、核クラスター錯体から1分子のトリエチルホスフィンを引き抜くことにより、12各クラスター錯体[Cr_<12>S_<16>(PEt_3)_<10>]を合成した。構造解析の結果、2個の6核クラスター単体がμ_4-S…>Cr結合および、弱いCr-Cr結合で連結した構造の化合物であることが明らかになった。この結合形式はモリブデンジェブレル相化合物に一般的に見られるものであり、「クロムシェブレル相」低温合成の第一段階を達成したものである。混合原子価クラスターである6核クロムクラスターの二量化により、混合原子価系が広がっていることは、電気化学測定、および磁化率の測定から明らかである。モリブデンにおいても類似の12核クラスターが生成することが示された。 新規形式のクラスター単位重合反応として、3核モリブデンクラスターの還元的二量化による梯子型6核クラスター錯体[Mo_6E_8Cl_6(PEt_3)_6](E=S,Se)を合成した。これらも興味深い混合原子価系クラスターであり、特異な酸化還元挙動を示す。既に合成している4核梯子型クラスター錯体と合わせ、クラスター価電子数と縮合芳香族化合物のπ-電子数に注目すべき対応関係があることを見出し、「Isoelectronic Analogy」と名付け、その意味を研究中である。
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