研究課題/領域番号 |
06403011
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山瀬 利博 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (80016576)
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研究分担者 |
成毛 治朗 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (40237623)
竹中 章郎 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (80016146)
尾関 智二 東京工業大学, 理学部, 助教授 (60214136)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
32,200千円 (直接経費: 32,200千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
1995年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1994年度: 15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
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キーワード | ヘテロポリ酸 / 光カプセル化 / 球状クラスター / 自己集合反応 / 混合ヘテロポリ酸 / スーパーケギン構造 / 卵型構造 / 酸化還元反応 / 混合ヘラロポリ酸 / 卵形構造 / 球状クラスター分子 / ド-ナツ型分子 / 反強磁性相互作用 / 分子の対称性 / ポリバナジン酸 / 反強磁性的相互作用 / 光自己集合反応 / CO_2の光固定化 / 球体クラスター分子 / CIDEPスペクトル / ポリバナジン酸イオン / 小アニオンの光固定化 |
研究概要 |
約15年前、電子供与体の存在下で([V_4O_<12>]^<4->と平衡状態にある)[HV_2O_7]^<3->が水からの水素発生のための光触媒であることを見い出した。本研究においてこの光反応では小アニオン共存下でこれが中心にカプセル化されたVの球状へテロポリ酸が自己集合反応(光カプセル化反応)によって生成されるこを発見した。この光カプセル化反応はすでにA.Muller等のグループによって報告されている同一化合物の合成方法に比べて分子サイズ、被カプセルイオン、混合原子価状態等が光化学的にコントロールできることが特徴であり、新しい機能性分子触媒やナノクラスターの合成法として期待できる。事実、本研究を進める中で被カプセル分子としてアニオン、中性分子(例、[V_<15>O_<36>(CO_3)〕^<7->,[H_<3.5>V_<18>O_<42>Cl]^<9.5->,[H_2V_<18>O_<42>(H_2O)]^<10->)の他にカチオンもカプセル化できる(例、Na^+がカプセル化した[V_<12>B_<32>O_<84>(Na_4)]^<15->)こと、及び被カプセル分子は容易に交換されること(template交換反応)を見い出した。さらには光カプセル化反応によりV/Wの混合金属からなるVO_4^<3->がカプセル化したsuperkeggin構造の[V_<16>W_2O_<42>(VO_4)]^<6->と[V_<16>W_<12>O_<42>(VO_4)]^<5->、MoO_4^<2->がカプセル化した卵構造の[V_<22>O_<54>(MoO_4)]^<6->も見い出した。これら一連の光カプセル化反応はヘテロポリ酸の自己集合反応による分子設計のための大きな分野となった。磁気化学に関しては、光カプセル化反応により得られる球状クラスター分子中のV^<IV>センターの多くは反磁性相互作用を示す一方層状クラスターNaV_2P_2O_<10>・4H_2Oではスピン交換相互作用による弱い強磁性相互作用が見い出された。また時間分解ESR分光法により光カプセル化反応に関与するポリ酸のO→MLMCT状態は励起三重項状態であることが判明した。
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