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糖類アモルファス組織の乾燥形式過程とその分子包埋機能の利用

研究課題

研究課題/領域番号 06403017
研究種目

一般研究(A)

配分区分補助金
研究分野 反応・分離工学
研究機関京都大学

研究代表者

岡崎 守男  京都大学, 工学研究科, 教授 (90025916)

研究分担者 鈴木 哲夫  京都大学, 工学研究科, 助手 (50243043)
宮原 稔  京都大学, 工学研究科, 助手 (60200200)
田門 肇  京都大学, 工学研究科, 助教授 (30111933)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
22,500千円 (直接経費: 22,500千円)
1995年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1994年度: 16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
キーワード糖類 / アモルファス / 酵素 / 活性保持 / 凍結乾燥 / 分子包埋 / 熱安定化作用 / 乾燥形式過程 / 乾燥形成過程
研究概要

本研究課題では糖類アモルファス組織の乾燥形成過程とその分子包埋機能に着目し,糖類アモルファス構造による酵素の熱安定化作用について実験による検討を行った.以下に概要を述べる.1.糖類による酵素の熱安定化作用の検討 数種類の糖(グルコース,スクロース,トレハロース,etc.)と3種類の酵素(ADH,LDH,MDH)を用いて糖の種類による酵素の熱安定化作用の違いについて調べた.酵素を含む糖類水溶液(酵素濃度0.44mg/ml,糖濃度5.5×10^<-2>mmol/ml)を均質な試料が得られるように液体窒素を用いて瞬間凍結し,自作の装置により-15℃で凍結乾燥した.得られた試料を高温(65℃)の乾燥空気中に保管して,酵素活性の経時変化を調べた.その結果トレハロースが最も活性保持の度合いが高いこと,還元糖ではメイラード反応により失活が生じやすいことがわかった.2.酵素活性保持の度合いと糖類のアモルファス化度との関係 X線回折によりアモルファス化度を測定したところ,酵素活性保持の度合いが高いトレハロースではアモルファス化度が高く,酵素活性の度合いが低いスクロースではアモルファス化度が低いことがわかった.また,スクロールにおいても凍結乾燥条件を変更してアモルファス化度が高い試料を作製したところ,酵素活性保持の度合いが高くなることがわかった.これより糖類アモルファスは酵素を包埋することで糖類が結晶化した状態よりも高い熱安定化作用を示すと考えられる.3.糖類アモルファス構造の熱安定化作用に関する分子論的検討 糖類アモルファス構造による熱安定化作用の微視的機構として,糖-酵素間の水素結合が酵素の高次構造を保持すると考えられる.そこで糖-酵素間の水素結合を検証するためにFT-IRで解析を行った.糖,酵素としてスクロースとLDHを用い,スクロース濃度が0,4,10,20,30mg/mlの5種類で,LDH濃度3.5mg/mlの水溶液を調製し、凍結乾燥試料を作製した.XRDならびにFT-IRの測定より,スクロース濃度4mg/mlの凍結乾燥試料ではLDH本来の結合水よりはるかに少ない水分しか含有していないにもかかわらず比較的多くの水素結合が生じていることがわかった.これより糖類アモルファス組織中において糖-酵素間に水素結合が生じており,この水素結合により酵素が熱安定化されていると考えられる.

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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