研究課題/領域番号 |
06403018
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
泉 有亮 名古屋大学, 工学部, 教授 (00115528)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
17,100千円 (直接経費: 17,100千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
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キーワード | ヘテロポリ酸 / 固体酸触媒 / ゾルゲル法 / シリカ固定化 / 加水分解 / ソルゲル法 |
研究概要 |
今後の開発が期待されるマイクロポーラス材料としての多孔性ヘテロポリ酸アルカリ金属塩及びアンモニウム塩の酸的性質と触媒機能、ならびに、ヘテロポリ酸及びその酸性塩の不溶性固体酸化という課題について基礎的研究を行い、下記の結果を得た。 1.多孔性ヘテロポリ酸塩を構成するイオン種とイオン量がその酸的性質・熱安定性・結晶形態・比表面積・細孔構造と酸触媒機能に及ぼす影響を検討し、ヘテロポリ酸アルカリ金属塩の中では、多孔性構造をもつ酸性セシウム塩と酸性ルビジウム塩が液相フリーデルクラフツ反応に高い触媒活性を示し、反応媒体の極性が大きい反応にも安定に機能することを明らかにした。 2.ヘテロポリ酸アンモニウム塩の熱処理における特徴的な挙動を利用すると、アルカリ金属塩に匹敵する高性能な固体酸触媒が得られることを明らかにした。 3.不溶性で比表面積の大きいタングストリン酸のセシウム塩をゾルゲル法によってシリカのマトリックス中に固定化することにより、酢酸エチルの加水分解反応のように極性の非常に高い反応媒体中で、溶解することなく高い活性を発現する新しい不溶性固体酸触媒が設計できることを明らかにした。 4.遊離のヘテロポリ酸自身も同様なシリカ固定化によって、より高活性な不溶性固体酸へ変換できることを明らかにした。 5.これらのシリカ固定化ヘテロポリ化合物は、不溶性で分離回収が容易であるばかりでなく、熱的にもイオン交換樹脂触媒より安定で、大きい比表面積を有し、水中でゼオライトよりも高い酸強度を示すという点で、他の酸触媒よりも優れた酸触媒材料となることを明らかにした。
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