研究課題/領域番号 |
06403022
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機工業化学
|
研究機関 | 九州大学 (1995-1996) 長岡技術科学大学 (1994) |
研究代表者 |
青山 安宏 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 教授 (00038093)
|
研究分担者 |
林田 修 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (20231532)
小林 健二 筑波大学, 化学系, 講師 (40225503)
戸井 啓夫 群馬工業高等専門学校, 教授 (90126475)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
29,500千円 (直接経費: 29,500千円)
1996年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1995年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1994年度: 22,700千円 (直接経費: 22,700千円)
|
キーワード | 多孔質有機結晶 / ネットワーク / 積層構造 / エキシマー蛍光 / 有機ゼオライト / 固体触媒 / ディールス・アルダー反応 / 空孔 / ゼオライト / 結晶工学 / 芳香環カラム / 水素結合 / 分子シート / 分子結晶 / 金属配位 / 構造規制 / クリスタルエンジニアリング |
研究概要 |
(1)多孔質分子結晶のゲスト捕捉挙動の解明 アントラセンのビスレゾルシン誘導体(1)は2次元水素結合ネットワークに基づく多孔質の結晶構造を与え、空孔には種々のゲストが種々の状態(液体、気体、固体)から化学量論的に、かつ極めて選択的にとりこまれること、ゲストの脱吸着挙動が非常に動的(アロステリック効果など)であることなどが明らかになった。 (2)相互作用ネットワークの低次元化に基づくカラムの構築と空孔サイズの制御 アントラセンのモノレゾルシン誘導体(2)は1次元の水素結合ネットワークを形成し、これがお互いに「からみあう」結果、小さな空孔を有するアントラセンの積層構造が生じる。絡み合いには2種の様式があり、dimeric様式においては積層したアントラセン環はエキシマー蛍光を発する。また、monomeric様式におけるゲストの包接は非常にユニークな「厚み」選択性がみられ、分岐したアルキル基はとりこまれない。 (3)ディールス・アルダー反応における有機ゼオライトの触媒作用 1の多孔質結晶がアクロレイン(ジエノフィル)と1、3-シクロヘキサジエンとのディールス・アルダー反応においてゼオライト様の触媒作用を示すことを認めた。詳細な検討の結果、以下のことがらが明らかとなった。 (1)触媒作用は固体状態のホストによりもたらされ、空孔内反応が律速である。 (2)固体触媒であるホスト1を粒子(約1mm^3)として用いても、粉末として用いても触媒効果(触媒の再生(ターンオーバー)速度)には殆ど変化がない。このことは、触媒作用が単なる表面現象ではなく、内部の空孔が本質的に関与していることを示している。
|