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対照流域法による森林-環境系の応答解析

研究課題

研究課題/領域番号 06404012
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 林学
研究機関東京大学

研究代表者

太田 猛彦  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50134797)

研究分担者 執印 康裕  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60221305)
蔵治 光一郎  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (90282566)
芝野 博文  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00143412)
八木 久義  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80191089)
鈴木 雅一  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (10144346)
大里 正一  東京大学, 農学部(林), 教授 (30011935)
研究期間 (年度) 1994 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
29,000千円 (直接経費: 29,000千円)
1997年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1995年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1994年度: 16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
キーワード対照流域法 / 森林の影響 / 雨水流出 / 水収支 / 蒸発散量 / 流域水収支 / エネルギー収支 / 物質循環
研究概要

本研究は、森林がエネルギー循環、水循環、物質循環に与える影響を、対照流域法の手法を用いて詳細に解明することを目的としている。70年生のスギ、ヒノキ人工林が成立する東京大学千葉演習林内の袋山沢の南谷と北谷の2流域に試験流域を設定し、一方の流域を伐採し、両者を対比してその影響を比較する実験計画である。平成6年度から開始された本研究で、当初平成8年度に伐採を予定していたが、事前の比較データを十分取得する必要と演習林における伐採計画から、南谷流域の伐採は平成10年12月に行われる。このため本研究は伐採前の記録を蓄積する期間と位置づけられる。事前調査機関とはいえ、本研究は、地形、植生、気象をはじめ流域内における環境を総合的に計測、解析するものであり、多くの知見が得られた。調査対象毎の成果の主要なものは、次のとおり。
雨量、流出量観測と樹幹遮断量の計測より、両流域の水収支、蒸発散量がえられた。表層土壌の厚さ、地下水、土壌水分の計測より、流域内部の水移動の実態が明らかにされた。樹幹遮断量計測では、林地に到達する林内雨量について樹幹流下量と樹冠通過雨量の内訳が風速で変動することが明らかにされた。雨水、林内雨、土壌水、地下水、流出水についてC1^-、NO_3^-、SO_4^<2->、K^+、Na^+、Ca^<2+>、Mg^+、SiO^2の水質分析を行い、物質収支を得た。南谷、北谷の流出量と水質はNO_3^-の濃度を除きほとんど同じで、今後伐採に伴う水質変化を検出するのに良好な条件にあることが確認された。2流域のNO_3^-濃度の差は、南谷に常時存在する飽和地下水帯が、北谷ではなくなるときがあり、飽和地下水帯における脱窒の違いによりもたらされていることが判明している。2流域の洪水時の土砂流出の差異、浮遊砂流出の特性についても詳細な観測が進められた。森林土壌中のCO_2濃度観測によって、有機物分解が地温と土壌水分に依存していることが明らかにされた。以上より従来にも増して、森林が各種環境に広範な影響を与えており、それらの影響が複合して現れることが示された。

報告書

(4件)
  • 1997 実績報告書
  • 1996 実績報告書
  • 1995 実績報告書
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 蔵治光一郎, 田中延亮, 太田猛彦ら: "風速がスギ,ヒノキ壮齢林の樹幹流下量に及ぼす影響" 日本林学会誌. 79・4. 215-221 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 熊谷朝臣, 金子正則, 執印康裕, 太田猛彦ら: "東京大学千葉演習林・袋山沢流域における森林土壌の水分特性" 東京大学農学部演習林報告. 98. 135-150 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2021-12-07  

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