研究課題/領域番号 |
06404031
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柴崎 浩 京都大学, 医学研究科, 教授 (30037444)
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研究分担者 |
池田 昭夫 京都大学, 医学研究科, 助手 (90212761)
長峯 隆 京都大学, 医学研究科, 助手 (10231490)
福山 秀直 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90181297)
米倉 義晴 京都大学, 医学部, 助教授 (60135572)
木村 淳 京都大学, 医学部, 教授 (10204976)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
32,000千円 (直接経費: 32,000千円)
1996年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1995年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1994年度: 21,100千円 (直接経費: 21,100千円)
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キーワード | 随意運動 / 一次運動野 / 二次運動野 / 運動抑制機構 / 感覚運動関連 / 無侵襲的研究 / 脳磁図 / 随伴陰性変動 / 感覚運動連関 / 運動連合野 / ヒト / 脳磁場 / 歩行 / PET / 基底核障害 |
研究概要 |
3年間にわたる本研究において、随意運動の中枢制御に関するヒトを対象とした非侵襲的研究を実施し、次のような成果をあげた。 1。随意運動における一次運動野と二次運動野の活動様式の研究 随意運動に伴う脳活動を、正常者を対象とした全頭型脳磁図計による脳磁図の記録、および難治性てんかん患者の術前硬膜下電極によって記録することにより、一次運動野と補足運動野のそれぞれ運動部位に対応した部位が運動開始の2-3秒前から両側性に、そして300ミリ病前から反対側優位に活動することを明らかにした。 2。随意運動の抑制機構に関する研究 随意的筋弛緩に伴う運動関連脳電位を記録したところ、対照の随意的筋収縮の場合とほとんど同様の運動前陰性緩電位が記録され、その頭皮上分布もほとんど同様であった。このことから、随意的運動抑制にも一次運動野と補足運動野が関与するものと考えられた。 3。感覚運動関連の中枢機序に関する研究 感覚運動連関を検索する方法として随伴陰性変動(contingent negative variation, CNV)を応用した。刺激間間隔2秒の二連発聴覚刺激を用いて、第2刺激を選択課題として運動課題を遂行させてCNVを記録した結果、パーキンソン病では手の運動課題を用いて記録したCNVが中心部正中線上で部位選択的に低下しており、これは本症においては基底核から補足運動野への入力が減弱している結果、同部におけるCNVの発生能力が低下しているためと考えられた。これに反して、小脳障害においてはこの後期CNVには異常が見られないのに対して、運動関連脳電位は異常を示した。このことから、運動皮質における随意運動の調節には小脳からの入力が重要な働きをなし、感覚運動関連には基底核からの入力が重要な影響を与えるものと考えられる。
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