研究課題/領域番号 |
06404045
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
小澤 和恵 滋賀医科大学, 医学部, 副学長 (00026858)
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研究分担者 |
山岡 義生 京都大学, 医学部, 教授 (90089102)
森川 茂広 (森川 茂廣) 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 助教授 (60220042)
犬伏 俊郎 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 教授 (20213142)
小玉 正智 滋賀医科大学, 医学部, 副学長 (50079836)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
22,400千円 (直接経費: 22,400千円)
1995年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1994年度: 18,800千円 (直接経費: 18,800千円)
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キーワード | 肝ミトコンドリア / Redox理論 / 血中ケトン体比 / 肝臓移植 / 脳死 / 生体NMR / Carbon-13 / 非侵襲的診断法 / ^<13>C NMR / 肝機能 / ブドウ糖代謝 / 不全肝 |
研究概要 |
本研究では、我々の提唱しているRedox理論に近づく、血中ケトン体比(AKBR)による、肝ミトコンドリア機能の評価に加え、生体NMR法を導入し、これら非侵襲的方法により、臓器の代謝評価を行い、不全肝の移植を避けるなど、早急に対応の迫られている脳死肝移植を円滑に実行するための対策を講じた。また、AKBRは、肝機能のみならず、全身の代謝失調を反映する重要な指標であるので、生体NMRによる多臓器の代謝評価をはじめ、様々な角度からの検索と対比し、Redox理論をさらに発展させた。これは、現在行われている生体肝移植の信頼性を向上させ、安全な治療法として確立すると共に、近い将来の脳死肝移植にも有用な情報を提供した。主な成果を以下に示す。 1.生体肝移植における移植肝のviability評価のため、超音波ドップラー法、近赤外線などの測定法を導入し、AKBRの有用性を実証した。 2.肝機能と、インシュリン・グルカゴンなどの内分泌系の変化、血小板、白血球など血球成分の変化との関連、ヘパリン、サイトカイン等の効果を分析し、肝ミトコンドリアのRedox状態との関連について検討した。 3.移植手術での、肝虚血、肝鬱血の影響、限界について実験的に検討し、生体肝移植に門脈グラフトを導入した。 4.^<31>P生体NMRを用いて、肝虚血や肝不全におけるエネルギー代謝の変化を検出し、それに対するプロスタグランディンなどの薬剤の効果について検討した。 ^1H-NMRにより、冷却保存中の移植臓器のviabilityを保存臓器に全く侵襲を加えずに評価する方法を開発した。 ^<13>C生体NMRにより、^<13>C-glucose、^<13>C-alanineをトレーサーとして投与し、肝臓におけるグルコース、グリコーゲン、トリカルボン酸代謝を非侵襲的に検出した。同時に測定した^<31>P-NMRでのphosphoenergetic level、血中ケトン体比と高度の関連が認められ、これらが密接に関連していることを生体レベルで明らかにした。臨床用のMR装置に第2のRFチャンネルを導入し、本法の臨床応用に着手した。
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