研究分担者 |
谷口 斉子 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10264441)
重田 浩樹 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10274854)
奥 猛志 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (50194486)
森主 宣延 (森主 宜延) 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (60128460)
堀 準一 聖徳大学, 人文学部, 教授 (70010254)
朝隈 恭子 (朝隅 恭子) 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (40253885)
豊島 正三郎 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10197965)
|
配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1995年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
|
研究概要 |
今回我々は,北海道東部の小都市である北見市と紋別市および沖縄県宮古島の小都市である平良市(北見市と同程度)の3才〜18才までの小児の調査を行った。その結果,日本人小児の顎関節症の発症頻度は,北海道(男子 18.8%,女子 20.9%)と沖縄県(男子 5.6%,女子 9.3%)の男女ともに北海道が有意差をもって高頻度を示し地域差があると考えられた。 顎関節症の発症ならびに症状の重症化の因子として,罹患者の身体的ならびに精神的要因の関与をCMIとGHQで北海道と沖縄の高校生を対象に調査した。その結果顎関節症の発症は,身体的自覚に過敏な対象が発症をもたらし,さらに精神心理的自覚に過敏な対象が,相加的あるいは相乗的に顎関節症の発症に関与することが示唆された。その他,顎関節症者と開咬者の体平衡機能は一般小児より悪い可能性が示唆された。 一方,小児歯科外来における顎関節症患者の臨床診断法としてサーモグラフィーの測定方法を規格科し,運動負荷を与える事で診断法として利用可能なことを示唆した。また,顎関節症患者25人に対してスプリント療法前後の治療効果をMRIで検討した結果,治療後の患側の顎関節ではJoint effusionは全て消失していた。さらに,顎関節症の治療法としてSuper Lizerの有効性を検討した結果,初診時の最大開口量が大きく,疼痛発現からの期間が短く,Joint effusionの認められない症例に有効である事が分かった。なお,鹿児島大学医学部小児科と鹿児島赤十字病院との共同研究であるJRA患者における顎関節の臨床症状ならびに顎関節のMRI所見を比較検討した結果,JRA患者のうち正常咬合者の27.3%に,不正咬合者では100%に顎関節症症状が認められた。また,JRA患者のうち正常咬合者の18.2%に,不正咬合者では75.0%にMRI所見で関節円板の前方転位が認められた。
|