研究課題/領域番号 |
06404079
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
長山 淳哉 九州大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (90136466)
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研究分担者 |
柳川 尭 (柳川 堯) 九州大学, 大学院・数理研究科, 教授 (80029488)
福重 淳一郎 九州大学, 医学部, 助教授 (80128082)
岡村 建 九州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (90150432)
辻 博 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (90155367)
飯田 隆雄 福岡県保健環境研究所, 生活化学課, 課長
長谷川 真弓 九州大学, 医療技術短期大学部, 助手 (60172897)
佐藤 香代 九州大学, 医療技術短期大学部・10DA03, 助教授 (80170736)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
23,600千円 (直接経費: 23,600千円)
1997年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1995年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1994年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | ダイオキシン / ダイベンゾフラン / コプラナーPCBs / 母乳 / 乳児 / 遺伝毒性 / 甲状腺機能 / 危険性評価 / コプラナーPCB_S |
研究概要 |
平成6年〜平成8年の6月〜10月にかけて採取され、ダイオキシン類や農薬などの濃度が判明している母乳を摂取して成長した生後1年前後の乳児の採血を、平成7年〜平成9年の2〜3月に行った。採血させていただいた乳児は106名であった。 平成6年度〜平成8年度に採取した124名の母乳のダイオキシン類や農薬などの分析結果は下記のようである。ダイオキシン類の濃度は2,3,7,8-ダイオキシンとして0.146〜2.92pptで、平均濃度は0.957pptであった。また、主要な農薬とPCBの平均濃度は次のようである。ただし( )内の数値は、それぞれの最小濃度と最大濃度である。β-BHC:17.1(0.70〜94.1ppb)、全DDT:13.9ppb(1.03〜61.4ppb)、ヘプタクロールエポキシド:0.18ppb(0.02〜1.39ppb)、ディルドリン0.17ppb(0.02〜1.04ppb)、クロルデン:3.22ppb(0.33〜14.5ppb)、PCB:4.78b(1.00〜20.9ppb)。 3年間の研究結果は下記のようである。(1)母乳のダイオキシン類の濃度が高いと、CD8の割合が低下し、その結果、CD4/CD8が上昇する傾向が認められた。(2)母乳のダイオキシン類の濃度が高いと、TSHが有意に高くなる傾向かある。このような傾向は、母乳からのダイオキシン類の摂取量が増える場合にも認められた。(3)母乳のDDT、ディルドリンあるいはヘプタクロールエポキシドの濃度が高い場合には、CD4の割合が有意に低下し、その結果、CD4/CD8が低下する傾向があった。このような傾向は、母乳からのこれらの農薬の摂取量が増える場合にも認められた。(4)母乳のDDTの濃度が高くなると、T_4が有意に低下し、TSHが上昇することが観察された。このような変化は母乳からのDDTの摂取量が増える場合にも認められた。(5)免疫系や甲状腺機能に対するPCBの影響は、ダイオキシン類や農薬よりも弱いようである。
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