研究課題/領域番号 |
06404082
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
前田 章夫 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20012370)
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研究分担者 |
神取 秀樹 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70202033)
七田 芳則 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60127090)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
29,000千円 (直接経費: 29,000千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1995年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1994年度: 22,400千円 (直接経費: 22,400千円)
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キーワード | バクテリオロドプシン / ロドプシン / 赤外分光法 / シッフ塩基 / 部位特異的変異タンプク質 / プロトンポンプ / Gタンパク / クロライドポンプ / フーリエ変換赤外分光法 / 変異タンパク質 / 光化学反応 / Gタンパク質 / 水素結合 / L中間体 / フーリエ変換赤外吸収スペクトル / 水分子 / メタロドプシンII / FT・IR / メチル基 / 変異蛋白質 |
研究概要 |
バクテリオロドプシンは光のエネルギーを使ってプロトンを一方向に移動するタンパク質で時間的に進む各段階を低温で捉え、その構造に関する情報をフーリエ変換赤外スペクトル法で解析してきた。赤外分光法では特に機能に直接関係する化学結合を捉えることができるので、そのタンパク質内部での位置を、重原子置換と部位特異的変異タンパクを併用して機能発現に至るメカニズムを追跡した。光吸収後の中間体の中で、特にプロトンポンプの最も重要なステップであるシッフ塩基からAsp85へののプロトン移動を起こすL中間体、それに続いてAsp96によるシッフ塩基の再プロトン化の過程に重要なM中間体の構造、それぞれにおける水分子の関与の解明は、他に例を見ない成果である。LからMに行くときに、Asp85のプロトン化にともなってプロトンが細胞外側に放出されるが、その残基を細胞外側に面したGlu204と同定した。また0の寿命がのびる変異タンパクを利用し、光サイクルの最後の段階ではタンパクの変化がレチナ-ルの変化に先行して起こりえることを示した。シッフ塩基の対イオンであるAsp85を電荷のないThrにした変異タンパクではプロトンポンプ活性がないが、クロライドを対イオンにすることでクロライドポンプの活性を発現した。これをもとにクロライドポンプであるハロロドプシンの運搬機構も解明した。バクテリオロドプシンと似た7本のヘリックスをもつタンパクで、視覚の受容タンパクであるロドプシンについても同じアイデアで仕事を進め、シッフ塩基の対イオンであるGlu113の変異タンパクを使って活性中心における水分子の構造と役割を明らかにした。また、Gタンパクの活性化への過程における水分子とペプチド結合の関与、活性中間体であるメタロドプシン11へのGタンパク質の結合にともなう構造変化も明らかにした。
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