研究課題/領域番号 |
06404087
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
森 茂美 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (80001907)
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研究分担者 |
中陦 克己 (中陦 克巳 / 中じま 克己) 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (60270485)
宮下 英三 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (00182014)
松山 清治 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (40209664)
岩切 裕昌 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (10261124)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
30,500千円 (直接経費: 30,500千円)
1997年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1996年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1995年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
1994年度: 13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
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キーワード | 直立二足歩行運動 / 日本サル / 歩行運動の制御 / 小脳 / 室頂核 / 小脳歩行誘発野 / 網様体脊髄路 / 中脳歩行誘発野 / 介在細胞 / 直立二足歩行 / 高次制御機序 / 歩行運動 / ネコ / サル / 脳幹歩行神経機構 / 四足歩行 / 二足歩行 / 脳幹 / 大脳皮質 |
研究概要 |
1.ネコの四足歩行運動の制御と高次脳機能 歩行標本と呼ばれる除脳ネコでは、小脳と脳幹および脊髄の間に機能的にみて多シナプス性の閉鎖神経回路が形成される。歩行運動の制御に際して小脳は四肢からのフイ-ドバック入力をうけ、この閉回路を作動させることにより四足歩行運動の適応的制御に重要な役割を果たしているとこれまで考えられてきた。本研究の成果から小脳核の中でも室頂核(内側核)はその下行性遠心路(室頂核網様体路、室頂核前庭路および室頂核脊髄路)を介して網様体脊髄路を活動させること、さらにこの下行路はリズム形成にかかわる脊髄の介在細胞を活動させ、歩行運動を発動できることが実験的に証明できた。すなわち室頂核遠心路が小脳の正中部で交叉する部位(hook bundle)を選択的に連続的微小電気刺激することにより、除脳ネコ歩行標本を流れベルト上で四足歩行させることができ、室頂核は歩行運動の集中制御中枢として機能することを明らかにできた。本研究成果はすでにヨーロッパ、アメリカで開催された国際会機において発表し、歩行運動の研究分野におけるbreak throughとなる新しい発見として注目されている。これらの研究と並行して皮質網様体路、網様体脊髄路の微細な構築様式についても新しい解析結果が得られている。 2.サルの直立二足歩行運動の制御と高次脳機能 幼若な日本サルに継続したトレーニングを2から3年間にわたって加えることにより、流れベルト上での直立二足歩行運動を学習・習得させることができた。すなわち直立二足歩行運動の制御にかかわる高次脳機能を解明するための新しい実験モデルを国内・外の研究機関に先がけて確立することができた。運動力学的観点からの解析によって、サルの直立二足歩行運動はヒトの直立二足歩行運動と共通した特徴をもつこともすでに解明できた。これらのサルの一部については頭蓋部を開頭し大脳皮質の捕足運動野・運動野などを中心として歩行運動の制御に果たす高次脳機能の役割を直接的に解析することが可能となった。
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