研究課題/領域番号 |
06451005
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
印度哲学(含仏教学)
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
竹村 牧男 筑波大学, 哲学・思想学系, 教授 (20175699)
|
研究分担者 |
棚次 正和 筑波大学, 哲学・思想学系, 助教授 (30241748)
池上 良正 筑波大学, 哲学・思想学系, 助教授 (60122925)
荒木 美智雄 筑波大学, 哲学・思想学系, 教授 (60103032)
川崎 信定 筑波大学, 哲学・思想学系, 教授 (00072538)
奈良 博順 筑波大学, 哲学・思想学系, 教授 (90049875)
広神 清 筑波大学, 哲学・思想学系, 教授 (20042509)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
|
キーワード | 禅 / 念仏 / 親鸞 / 一遍 / 法然 / 民衆宗教 / 祖先崇拝 / 救済論 / 往生 / 他力 / 死者祭祀 |
研究概要 |
本研究は、宗教に自力的な宗教と他力的な宗教があるなか、悟りや救いによってどのような宗教的実存のあり方が開かれるのか、また、そこには普遍的な構造があるのかどうなのか、を究明することを目的としたものである。このことによって、異文化間のもっとも深い地平における相互理解を実現することをめざしている。 各研究者のテーマは、次のようである。奈良:浄土門と悟り、川崎:インドにおける信と解脱、荒木:アジア民衆宗教における悟りと救い、竹村:禅宗の中の他力思想、池上:日本民俗宗教における救いの構造、棚次:祈りの東西比較-仏教とキリスト教。 各研究者は、着実に研究を進め、仏教を中心とするさまざまな宗教現象のなかで、人間がいかに新たな地平に生まれ変わるのか、種々の興味深い事例が究明された。そのように多くの研究成果を得ることができ、その一端は研究成果報告書にまとめることができた。 おおよその結論をいえば、悟りと救いとは決して矛盾するものではなく、どちらも自我が解体されてより深い自己が実現する事態を意味しており、その宗教的実存の論理構造には共通のものがある、ということである。なお、通俗的に、自力の宗教ということが言われるが、その内実においては、自我を頼むこころを放下するのであり、宗教はすべて他力によるという構造も明らかになった。 今後の課題としては、本研究においては、仏教ないしアジア・日本の宗教を中心として考察したのみであり、さらに西洋の宗教等、広く世界の宗教を対象として、この問題の考察を深め、人間存在の真の普遍的構造を解明していくことが望まれよう。
|