研究課題/領域番号 |
06451048
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
我妻 敏博 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (00124206)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 聴覚障害児 / 聾学校 / 難聴学級 / 言語力評価 / ガエルテスト / 話しことば / 文法 / 難覚障害児 / 言語力 / 評価テスト |
研究概要 |
この研究は聴覚障害児を対象にした話しことばに関する言語力評価テスト「ガエルテスト」の作成および標準化を目的としている。平成6年度は聾学校児童を対象にテストを実施してその結果をまとめた。平成7年度は難聴学級児童および4〜9才の健聴児を対象にテストを実施した。また、同時に語彙、読解力、聴力障害の程度、聴取能力、発音などに関しても調査し、テスト結果を多面的に分析した。分析の結果、以下のことがわかった。 ・難聴学級児童のテスト成績は聾学校児童と健聴児の中間に位置していた。難聴学級児童の中には聾学校児童と同程度の非常に聴力障害の重い児童もいるが、ふだん健聴児との音声によるコミュニケーションの機会が多いため、話しことばに関する今回のテスト成績が聾学校児童よりも高く出たものと思われる。しかし、健聴児と比較すると、1〜2年の遅れがみられ、特別な教育的援助の必要性が示唆された。 ・文法的な観点からの分析では、基本的な文法的要素に関する知識は問題ないが、重文や複文を作る際に必要な動詞の語形変化や助詞の使用に間違いがみられた。非常に広い範囲で言語指導しなければならない聾学校児童の場合と異なり、難聴学級児童ではいくつかの文法的要素に焦点を当てた言語指導が可能であり効果的であろうと思われた。 ・話しことばに関する言語力テスト(ガエルテスト)と他の言語能力との間には高い相関関係がみられた。一方、聴力障害の程度、聞き取り能力、発音能力と言語テストの成績とは単純な相関関係はみられず、これらは他の要因と組み合わさると言語成績に影響を及ぼす要因になるであろうと思われた。 この研究で開発したテスト「ガエルテスト」の有効性がいくつかの観点から示されたが標準化には今後更にデータが必要である。
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