研究課題/領域番号 |
06451051
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
荒井 克弘 広島大学, 大学教育研究センター, 教授 (90133610)
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研究分担者 |
金子 勉 広島大学, 大学教育研究センター, 助手 (40263743)
羽田 貴史 広島大学, 大学教育研究センター, 助教授 (90125790)
大塚 豊 広島大学, 大学教育研究センター, 教授 (00116550)
栗本 一男 広島大学, 大学教育研究センター, 教授 (30263742)
有本 章 広島大学, 大学教育研究センター, 教授 (00030437)
佐藤 広志 広島大学, 大学教育研究センター, 助手 (50253125)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 大学教育 / リメディアル教育 / 一般教育 / 専門教育 |
研究概要 |
最近10年ほどの間に大学のリメディアル教育に対する需要が急速に高まった。直接には推薦入学や入試科目削減による大学入試の多様化がその契機となったが、戦後の大学の量的拡大、大衆化にその遠因があることは否めない。本研究はこのリメディアル教育の需要及びその要因を調べることを目的とし、平成5年の7月から作業を開始した。第1年次には全国の4年制大学に依頼して学生便覧、カリキュラム改革等の資料を収集し(387/534校;回収72.4%)、ついでその資料分析にもとづいて20大学を選びだし、訪問調査を実施した。第2年次には「高校での学修状況及び大学での授業理解度」に焦点をしぼり、16大学の協力を得て学生及び教員に対する調査を行った。調査は1995年の4〜7月にかけて行い、総計14,500人(学生13,600人、教員950人)からデータを得ることができた。分析途上であるが、今回の調査研究によって得た知見はおよそ以下のとおりである。 (1)リメディアル教育の実施は一般に国立大学より私立大学ではやく、すでに10年以上の経験を有するところもある。リメディアル教育の該当科目は高校レベルの微分積分、物理、英語等に集中しているが、個別科目よりも大学での学びかた、日本語表現等の教育に焦点を置き、少人数ゼミをはじめた大学もある。 (2)高校での学修状況と大学での授業理解度とを分析した結果では両者の相関は確認されたが、大学での授業の難しさは本人の動機、授業内容のレベル・教えかたなど複数の要因にかかわり、高校教育の補習だけが「リメディアル(補正)」の方法ではないことが、改めて示唆された。 (3)経済学、統計学、物理学、数学などが大学、学部の違いをこえて学生が共通して困難科目に選んだ科目群である。いずれも体系的でかつ知識の順次性の厳しい科目群であり、学生の興味関心の不足、構造化された知識に対するとまどいなど、学習準備が充分に整っていないことが示唆された。
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