研究概要 |
価格および付加価値部門が内生化される市場均衡を前提とする非線形多部門大気汚染物質最適制御モデルを構築し,大気汚染物質(SOX,NOX,CO2)の総排出量規制を制御するための最適汚染排出税率シミュレーションを日本について実施した。1985年の日本経済についてモデルのパラメータを推定してシミュレーションを行い,汚染排出税として,SOX排出1kg当たり1,300円,NOX排出1kg当たり9,000円を課税したならば,1985年レベルのGNPを維持しながら,CO2,SOXおよびNOXを,それぞれ,12.0,50.0および0.5パーセント削減する事ができたという結果が示された。(日本地域学会第33回年次大会で口頭発表)。 物質収支バランスを考慮した環境質制御モデルに基づいて,多地域多部門多交通手段動学的大気汚染物質制御モデルを構築し,これを台湾5地域に適用し,大気汚染物質(SOX,NOX,CO2)の総排出量制約の実行可能性,地域所得分配に対する影響等を解析した。シミュレーションの結果,台湾政府が提唱している汚染削減法案を完全実施すると,2005年まで,年平均でGNPを約12.0パーセント削減する事が必要である事が示され,削減法案の見直しが必要であるという結果が示された(第33回日本地域学会年次大会で口頭発表)。 物質収支バランスを考慮した非線形動学的エコシステム・プログラミング・モデルを韓国八堂湖水域を対象として特定化し,シミュレーション分析を行い,水質改善のための最適環境質制御政策を分析した(第33回日本地域学会年次大会で口頭発表)。 物質収支バランスを考慮した非線形動学的エコシステム・プログラミング・モデルを霞ケ浦水域を対象として特定化してシミュレーション分析を行い,水質改善のための政府補助金,自治体補助金,使用者負担率等のシミュレーション分析を行った(『地域学研究』vol.26印刷中)。
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