研究課題/領域番号 |
06451159
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
平田 悦朗 (1995-1996) お茶の水女子大学, 人文科学研究科, 教授 (50189833)
水谷 信子 (1994) お茶の水女子大学, 人文科学研究科, 教授 (90190644)
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研究分担者 |
本郷 逕子 お茶の水女子大学, 人文科学研究科, 助教授 (60238805)
長友 和彦 お茶の水女子大学, 人文科学研究科, 教授 (60164448)
平田 悦郎 お茶の水女子大学, 人文科学研究科, 教授 (50189833)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 日本語学習者 / 予測能力 / 読解力 / 聴解力 / 談話展開 / ニュース文 / 予測文法 / 長文読解 / 読解 / 聴解 / 日本語教育 / 日本語教材開発 / 教材開発 |
研究概要 |
科研費研究の最終年度に当たり、これまでの研究成果を14編の論文として、研究成果報告書にまとめた。四つの班に分かれて行った日本語母語話者と日本語学習者の予測能力に関する研究成果の主な点は次の通り。 (1)談話展開予測班:論文3:日本語母語話者にはニュースの展開に関して、自然と感じるパラグラフの配列があり、それがニュースの聞き取りにおけるスキーマとなっていること、そのスキーマを使ってまだ聞いていないパラグラフの内容を予測できることが明らかになった。 (2)ニュース文聴解班:論文3、口頭発表2:日本語母語話者は予測をする際に連体修飾節の有無は問題とならないが、日本語学習者の場合、連体修飾節のない文の方が理解しやすく、予測もしやすいことが分かった。 (3)予測文法班:論文5、口頭発表4:ある特定の表現が文末を予測させること、述語の性質と時制とが連動する傾向にあること、文法以外の社会言語学的要素、文化的背景知識が予測に影響を与えること、等が明らかになったが、日本語学習者の場合、予測の収束または拡散傾向が日本語母語話者と逆の場合になることがあることが分かった。 (4)長文読解班:論文3、口頭発表1:予測と文章理解との間に関係があることが、統計的に検証されたが、日本語母語話者の間では予測の内容がまとまる傾向があるのに対して、日本語学習者の間ではまとまる傾向が弱く、直前の語句の理解やそこまでの文章の把握によって予測の内容が影響されることが確認された。また、日本語母語話者がスキーマを複合的に利用して、全体の整合性を重視した読みを行っているのに対し、日本語学習者は母語話者より言語的要素に頼った読みを行ったおり、その傾向は読解の評価の過程においても同様であった。
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